阪神は23日に東京都内のホテルでスカウト会議を行い、翌24日に行われるドラフト会議へ向けた、指名候補者の選定について話し合った。
会議終了後、報道陣の取材に応対した藤川球児監督(44)は「1位指名は当日に決めることになると思う。競合した場合は自分がクジを引くことになる」と現役時代の自身の代名詞でもある「火の玉右腕」で意中の選手を引き当てる構えを示した。
1位指名候補の名前なども含め、「僕に聞いても、何も出てきませんよ。ポロッと口を滑らせることもない(笑い)」と具体的な指名方針については手厳しく口をつぐんだ虎の新指揮官だが「ウチのドラフトはここまでいい形でできている。それを踏襲した形でやっていきたい」。チームのスカウト陣の意見を最大限尊重し、監督として指名方針に干渉しない考えを示した。
大山、近本、佐藤輝、森下と近年の阪神の歴代ドラフト1位選手は〝大当たり〟だらけ。「FA補強に頼らない骨太のチームつくり」というコンセプトに沿った〝超変革路線〟は昨季のリーグ制覇&日本一という最高の結果に直結しただけに、フロント編成陣を全面的に信頼する考えを藤川監督は強調。「何年間も監督をしていれば単独で決めることもあると思いますが、まずは自分のチームを信用しているというのが一番」と白い歯を見せた。
チームは来年3月からファーム施設を兵庫・西宮市内の鳴尾浜から、尼崎市内の大物へ移転。若手選手受け入れのキャパシティーも増えるだけに、これまでより積極的に育成選手の獲得に動くことが予想される。