立憲民主党の本丸に元WWEディーバも登場だ。衆院選(27日投開票)で自民党の石破茂首相は23日、茨城、千葉の重点選挙区6か所を応援演説で駆け回った。自民党、公明党の与党で過半数を維持できるかが焦点となっている中で、日本人初のディーバが石破首相に〝闘魂〟注入した。
この日、茨城・つくばから千葉・船橋まで大縦断しての応援行脚となった石破首相は最終演説地の船橋駅前で、「政権に復帰して以来、初めて迎える大逆風の選挙。大変厳しい中で、同志が必死で戦っている。この選挙区もそう。野党の皆さんは政権交代こそ政治改革というが、誰が総理になるか。どの党とどの党が組むのか。安全保障はどうするのか。そんな無責任な人たちにこの国を明け渡すことはできない」と語気を強めた。
千葉4区は立憲の野田佳彦代表の地盤で、船橋駅前は本丸ともいえる場所だ。2000年から9回連続で野田氏が勝利を重ね、自民党の木村哲也氏は4回連続で苦杯をなめ続けている。野田氏が代表復帰し、さらに勢いが増しているところで、もはや木村氏は見捨てられてもおかしくないところだが、この日は石破首相の応援入りとあって、駅前ロータリーは聴衆で埋め尽くされた。
すっかり熱が入った石破首相の演説は、他のエリアよりも長い20分以上に及び、さらに鈴木浩子千葉県議が締めとなるガンバローコールの音頭を取った。
鈴木氏は元アナウンサーで、プロレスラーで「KENSO(ケンゾー)」こと鈴木健三氏の妻。世界最大のプロレス団体「WWE」で「ゲイシャガール」として日本人初のディーバとして活躍し、2015年に政界に転身。船橋市議当選後、現在は同市選出の県議を務めている。
マット界、政界を渡り歩いたとあって度胸満点。鈴木氏は「どうか、どうか、この選挙区は大変です。ここから自民党の国会議員を、衆院議員を出していただきたい」と駅前に響き渡る大声量で呼びかけ、「ガンバロー」の三唱。石破首相も右手を突き上げ、気合が入ったようだ。