米スポーツサイトのブリーチャーリポートは23日(日本時間24日)に「ヤンキースのファン・ソト外野手(25)がMLB最高年俸選手になるという声は、ア・リーグ優勝決定シリーズ第5戦の10回に彼が放った勝ち越し本塁打がプログレッシブ・フィールドの中堅席に着地する前からあったが、実現しそうにない」と報じた。
ソトは今オフのFAの最大の目玉で、昨年ドジャースの大谷翔平投手(30)が結んだプロスポーツ史上最高の10年7億ドル(約1064億円)超えを果たすか注目されている。
同サイトによると、米スポーツサイト、アスレチックのブリタニー・ギロリ記者は「ソトがFAで大谷翔平の7億ドルの契約を上回ることは、現時点では『夢物語のようだ』という」とバッサリ。ただ、「ソトが多額の(年俸の)繰り延べ金を受け入れるつもりなら不可能ではない」と指摘した。
それはドジャースとの契約で大谷が選択したアプローチだ。大谷の契約は正式には10年7億ドルだが、そのうち6億8000万ドル(約1033億円)は契約満了まで繰り延べられ、2034年から43年まで毎年6800万ドル(約103億3000万円)が支払われる。
球団が払う年俸は200万ドル(約3億400万円)だが、MLBは大谷のぜい沢税の対象となる年俸を4600万ドル(約70億円)に認定。2021年12月にメッツと契約したマックス・シャーザーの4330万ドル(約66億円)を上回りメジャー最高年俸だ。
同サイトは「ソトは今オフ、総額と平均年俸で大谷に次ぐ、MLB2位の高給取り選手になるのは確実」と断言。総額2位はエンゼルスのマイク・トラウトで12年総額4億2650万ドル(約648億円)だ。ソトは22年7月のパドレス移籍前に在籍していたナショナルズから15年総額4億4000万ドル(約669億円)で契約延長をオファーされたが拒否している。
ソトはヤンキース1年目で素晴らしい活躍を見せ、fWAR8・1、41本塁打、128得点は自己最高だった。同サイトは「ソトの年齢と毎年彼が見せているトップクラスの攻撃力を考えると5億ドル(約760億円)以下で契約することは考えにくい。(5億ドル)が交渉の出発点になるかもしれない」と結んだ。
大谷の7億ドルは本塁打王の打者にサイ・ヤング賞級の投手を加味した二刀流の評価だけに、上回るのは簡単ではないだろう。しかし、代理人は超らつ腕のスコット・ボラス氏。大谷と対決するワールドシリーズを最高のショーケースと考えているだろう。争奪戦になればどこまで跳ね上がるか…。注目だ。