プロ野球のドラフト会議が24日に都内で行われ、オリックスから2位指名を受けた寺西成騎投手(22=日体大)が喜びを口にした。
寺西は星稜(石川)から日体大に進学。高校時代に負ったケガの影響もあり下級生時は登板がなかったが、3年春からベンチ入りを果たすと、MVPに輝きチームを優勝に導くなどドラフト候補に名乗りを上げた。
会見では「自分の中でドキドキした気持ちがずっとあったので、選んでいただけてうれしいです」と思いを明かし、先発、救援どちらにも苦手意識はなく「言われたところで仕事をまっとうできるように」と語った。
対戦してみたい選手を聞かれると「リーグは違うんですけど、内山(ヤクルト)とは対戦したい」と高校の同級生との対決を熱望。1学年上の奥川(ヤクルト)についても「高校の時は神様というか、かなわない存在だった」と前置きしながら「同じ舞台で戦えるように頑張りたい」と意気込んだ。
地道な努力が実を結んだ。同校で投手コーチを務めるのはかつて中日にも在籍した辻孟彦氏(35)。辻氏は寺西について「(ケガで投げられない時も)モチベーションが下がらずに、毎日コツコツと身体づくりをできた」とその勤勉さを評価。復帰登板でいきなり自己最速を更新したことで、それまでの取り組みが間違っていなかったと感じたという。
大卒投手ながら、持つポテンシャルも一級品だ。辻氏は「試合でも練習でも、きれいな身体の使い方をする。自分の思った通りに動かせる」と語り「身長は大きいですけど、まだまだ(体の)線は細い。その中で150キロを超える真っすぐが投げられる。プロの世界で身体がもうひとつ頑丈になって、パフォーマンスの方もグッと上がるのかなと。僕も楽しみです」と最速153キロを誇る右腕に期待を寄せた。
目指す選手像を聞かれた際には「山本由伸投手(現ドジャース)のような絶対的エースとなって、チームを日本一などに導けるような投手になりたいです」とオリックスから海を渡った大エースの名前を挙げた寺西。プロの舞台でどんな投手に成長するのか、注目される。