ジャーナリストの青木理氏が25日、文化放送「大竹まことゴールデンラジオ!」に出演。自民党が衆院選で裏金問題などで非公認にしていた候補が代表を務める政党支部に2000万円を振り込んでいた問題についてコメントした。
石破茂首相は「候補者にお金を出してはいない。政党支部に出している」などと強く反論しているが、青木氏は「政治家が代表を務める政党支部は、その政治家の資金管理団体に次ぐ事実上の第二の財布となっていて、単なる形式論でしかない」とぴしゃり。
続いて「資金管理団体と政党支部は、同一の政治家が代表を務めていて、場合によっては所在地も会計責任者も同一のことが珍しくない。だから、いずれも同じ政治家のお財布になっている」と解説し、「だから個人の資金管理団体に渡そうが、政党支部に渡そうが、当然、その政党支部長が務めているところに入っていくということなので、これはいくらなんでも『政党支部に渡したので、非公認の候補に渡したんじゃありません』っていうのは、もうこれは言い訳としてもちょっとピント外れという感じ」と断じた。
衆院選への影響については「情勢調査を見ていても、場合によっては与党で過半数割り込むんじゃないかという想定も出ている。そういう状況の中で出てきたこの情報だから、少なくとも与党には圧倒的不利になる。さらに、与党側、石破自民党にはボディーブローというか、ボディーブローどころじゃないかもしれないですよね。なんかストレートパンチが当たっちゃったっていう感じなのかもしれない」と分析した。
さらに「これ政党助成金ですからね、税金なんです。裏金議員は公認する場合でも比例名簿との重複はさせないと。これ石破さんの理屈でどういう事かと言えば、小選挙区できちんと自力で勝ち上がってくれば、一応選挙区の皆さんがそれなりに信任してくれたのだからその場合は仲間して迎え入れるのもやぶさかではないと言ったわけです」と総裁の主張を説明。
その上で「ということは『自力で勝ち上がってこい』というのが大前提だったのに。特に非公認にしたような人は金額も大きいし説明も尽くしてない。その人に2000万、しかも税金から。いやこれは普通に考えて誰も納得しないですよね」と呆れかえっていた。