アイドルグループ「SKE48」が新たな試みを行う。11月1日にSKE48劇場で運営サイドとファンの座談会を開催し、意見交換を行うという。SKE48の運営会社「株式会社ゼスト」の高田裕充社長(50)に座談会を行う狙い、そしてメンバーへのサポートについて聞いた。
【高田裕充社長インタビュー(3)】
――SKE48事業は黒字になっている
高田社長(以下高田) そうですね。おかげさまで3期連続で増収増益となっています。利益率の高い仕事などが増えてきていることもあって成長を続けています。17年目は各企業さんとのキャスティングや協賛などにも力を入れていきたいですね。劇場のネーミングライツではないですけど、劇場で何か一緒に取り組みをさせていただいて、そこから演出や新公演などの攻めの投資をしていきたいと考えています。
――名古屋のど真ん中に劇場があるのは強みになる
高田 メディアの方だけではなく、企業や自治体の方にも知ってもらう取り組みを行っています。実際に「うちの自治体でもこういうイベントはできないですか」というお話もいただいています。メンバーの出身地の自治体ともいろいろなことができればと思っています。8月には8期生の野村実代、石黒友月の出身地である一宮市で8期生8人だけでコンサートを行いました。今後もこういう形の取り組みをしていきたいと思っています。
――11月1日(金)にはSKE48劇場で運営とファンとの座談会が行われる
高田 以前は握手会などでファンの方が劇場支配人に意見を伝える機会があったということを聞いています。KeyHolderの株主総会でもいろいろな質問が出て、それに対応してどんどん改善しています。今回、お客様の声を改めて聞かせていただいて変えていった方がよいところはどんどん変えていきたいと思います。
――座談会には高田社長、ゼストの親会社である株式会社「KeyHolder」の大出悠史社長が参加しているが、他にはどのような人が出席するのか
高田 劇場の責任者や、ライブやコンサートの責任者、マネジメントの責任者なども出席する予定です。ファンの方がどう思っているのかをお聞きしたいと思っています。もちろん様々なご意見が出ることもあると思います。でも顔が見えるというのは大事かなと思っていて、こういう連中がSKE48の運営をやってるんだということを理解していただくことによって、メンバーも運営も頑張っているから応援しようという空気感ができればということは少し期待しています。
――SKE48は卒業するメンバーに対して積極的にセカンドキャリア支援を行っているが、他にもケアしていることは
高田 ゼストには芸能スクール(ゼストミュージックスクール)があります。メンバーからこういったレッスンを受けたいと相談があればうちのスクールから講師を紹介しています。例えばメンバーによっては週に1回、レギュラーのラジオの生放送を行っていますが、喉がかれてしまうことがあるらしくて、喉の使い方や話し方を勉強したいという相談がありました。そこでスクールにも相談して先生を紹介したりしています。
――個人へのレッスンを行っている
高田 歌やボイストレーニングも行っていますし、あとはSKE48として音楽以外のフィールドでの活躍の場を作りたいという思いもあります。ドラマや舞台への挑戦のために演技のレッスンを推奨しているケースもあります。
――レッスンは無料?
高田 そうです。メンバーがこういうレッスンを受けたいからといって別途お金を取るのではなく、全部うちで対応しています。僕の考えとしては、メンバー各々の夢を叶えてあげたい。そのためにも今からいろいろな分野で力を身につけていく方がいいと思っています。ちょうどうちには芸能スクールがあるので、そこをうまく利用してやっていけばと思っています。プロのアイドルもレッスンを受けているとなれば、生徒さんたちのモチベーションも上がると思いますし、スクールに対する安心感、信頼感にもつながるのでスクールをどんどん活用するように指示してますね。