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東京を飛び出して…どこでも出張開店「旅する喫茶」その土地ならではのオリジナルメニュー創作

東スポWEB 2024年10月27日 10時55分

【今日もひとりで謎喫茶「旅する喫茶(東京・高円寺)」】お疲れさまです。旅番組を見るたびに、頭の中の行ってみたい場所リストだけが増えている東スポ「ぼっち記者」です。変わったコンセプトや体験で人気を集める喫茶店・カフェを紹介する「今日もひとりで謎喫茶」。今回は全国で旅をしながらオリジナルのカレー、そしてクリームソーダを開発している喫茶店、「旅する喫茶」さんを取材しました!

今回取材させていただいた「旅する喫茶」さんは、高円寺駅から徒歩2分の喫茶店。階段に続くドアを開けると、食欲をそそるスパイスの香りが立ち込めていました! 「謎喫茶」企画も1年以上続けていますが、いきなり胃袋をつかまれたのは初めての経験でしたね。そもそもなぜ「旅する」という言葉が付いているのかということですが、それは店主が行っている活動に理由があります。「旅する喫茶」を運営しているのは、カレー作りを手がける玉置さんと、クリームソーダ作りを担当するtsunekawaさんのお2人。実はお2人は依頼を受けた場所に出向き、旅先で出会った食材を使ってオリジナルメニューを開発するという試みを5年前から行っているのです。そんな“出張型”を地で行く「旅する喫茶」さんが高円寺に店舗を開かれたのは、玉置さんとtsunekawaさんが最初に活動を始めた街だったため。全国を飛び回る喫茶店における、ベースキャンプの役割があるのだといいます。

玉置さんいわく、これまで訪れた場所は、北は北海道、南は沖縄といった具合で30か所を突破しているそう。その土地ならではのカレー、クリームソーダを創作し、遠征のたびに反響を獲得しています。ちなみにカレーを担当する玉置さんは、スパイスだけを持ち込んで現地入りするのが恒例。当日お目当ての食材が手に入らなかった場合に困ってしまうため、事前に綿密なレシピを用意するということはないのだとか。どんな場所でも開店・営業するためには、ある程度のゆとりが必要なのかもしれませんね。

玉置さんの中で記憶に強く残っている旅先は能登だといいます。景色の良さも食べ物のおいしさも印象的だったそう。年始の震災被害を受けて、お店としても一度炊き出しを行ったことを教えていただきました。今後は玉置さんの故郷があるという四国や、なかなか訪問できていなかった東北にも頻度を上げて遠征したいとのこと。まだまだ全国を巡る旅は終わらないようです。

そしてtsunekawaさんが製作したクリームソーダが、SNS上で何千、何万単位の「いいね」を獲得していることも、お店の盛況につながっています。爽やかであり、その上どこかはかなさも感じさせるクリームソーダは、「エモさ」がてんこ盛り。10代後半~20代前半の女性のお客さんを中心としつつ、幅広い世代のお客さんから支持を集めています。高円寺の実店舗でも春には桜のクリームソーダ、秋にはキンモクセイのクリームソーダといったように、季節を強く感じられるクリームソーダを月替わりで展開中。もちろんカレーも旬の食材を使った限定品が人気です。中には限定メニューを味わうために毎月“おひとり様”で来店する熱心なファンの方もいらっしゃるそう。自分のリズムでしっぽり喫茶店を楽しむというのもなかなかにおしゃれですね…!

せっかくなので当日は期間限定の「葡萄のクリームソーダ」、そして定番というチキンがごろごろと入ったカレーをいただきました。葡萄のクリームソーダは爽やかさと甘酸っぱさが際立つ一品。取材当時はまだ暑さが残っていたこともあり、葡萄のみずみずしさとソーダの甘酸っぱさで思わず笑顔になりました。そしてチキンカレーも存在感のあるスパイスがくせになるおいしさ。他のお客さんが談笑している中、私だけは1人黙々と食べ切ってしまいました(笑い)。

現在は高円寺店のほか、福岡県うきは市にもお店をオープン。玉置さんはより多様な場所で店舗を展開したいと考えているといいます。企業やコンテンツとのコラボも進んでいますが、今後も日本各地への遠征は続けていきたいとのこと。「旅する」というコンセプトは変わらず大事にしたいと意気込まれていましたよ!

今回取材した「旅する喫茶」さんは、全国への旅に支えられたさまざまな味に“出会える”謎喫茶でした。私もお店を見習って、時にはふらっと旅に出てみようと思います!

☆たびするきっさ 高円寺駅から徒歩2分の、カレー職人の玉置氏、クリームソーダ職人のtsunekawa氏が店主を務める喫茶店。日本各地への出張営業を行うほか、月替わりで季節に即したカフェメニューを展開し人気を集めている。

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