ドジャース・大谷翔平投手(30)が26日(日本時間27日)のワールドシリーズ第2戦で7回に二盗を試みた際に左肩を負傷。試合後、デーブ・ロバーツ監督(52)は「亜脱臼」であることを明かした。
スライディングした際、ブレーキ代わりに地面についた左腕が引っ掛かり伸び切ってしまったことで起きた負傷だが、過去を振り返っても野手・大谷のケガは走塁時に集中的に起きてきた。
日本ハム時代、2017年のWBC出場を辞退するに至ったのは、前年の16年の日本シリーズ第4戦で遊ゴロを打ち、一塁を駆け抜けた際にベースで右足首をひねって負傷したものだった。その後の11月に行われた侍ジャパン強化試合でも同箇所を痛め、目標としていた国際大会出場を断念した経緯がある。
オフの間、極秘裏に患部の状態を見守っていた当時の栗山監督(現日本ハムチーフ・ベースボール・オフィサー)は「今の状態では無理。全力で走れないと前に進めない」とアリゾナキャンプで無念の思いを語っていた。
さらに悪いことは続き、右足首に不安を抱えたまま17年の開幕を迎えた大谷は、4月8日のオリックス戦(京セラ)で初回に三ゴロを放って一塁ベースに駆け込んだ際に今度は左太もも裏の肉離れを起こして戦線離脱。その後、6月に一軍復帰したものの投手では3勝、野手としても65試合の出場で8本塁打という成績に終わり、シーズン後の10月に都内病院で「右足関節有痛性三角骨(足関節後方インピンジメント)除去術」を受けている。
もちろん、全ての故障は大谷が身上とする「全力疾走」の中で起きたアクシデント。人並外れた出力を生む下半身を持ち、常に全力でチームプレーに徹するがゆえの代償は、常に走塁時に受けてきた。