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大谷翔平WS起用を明言 ロバーツ監督「彼が“大丈夫”と感じるなら出場しない理由はない」

東スポWEB 2024年10月28日 11時35分

ドジャースのデーブ・ロバーツ監督(52)は27日(日本時間28日)、ニューヨークのヤンキー・スタジアムで会見し、左肩を亜脱臼した大谷翔平投手(30)を28日(翌29日)のワールドシリーズ(WS)第3戦で起用する方針を示した。検査結果は明かさなかったが、「彼自身が十分な状態と感じるなら、出場しない理由はない」と語った。痛みや違和感が残り、100%の状態ではないかもしれないが、悲願のワールドチャンピオンまであと2勝。鉄人・大谷がチームを頂点に導く。

会見したロバーツ監督に飛んだ質問はほぼ大谷関連だった。MRIなどの検査の結果については「検査結果に関しては、医師があちこちに駆け回っていて、私はまだ知らない。だからあくまでもこれは私がトレーニングスタッフから聞いた意見だが、翔平は今朝は調子が良く、可動域も筋力も良好。恐らく30分以内には球場に到着し、トレーニングを行う予定だ」

ロサンゼルスで検査を受けて、チームと離れて移動した。

実際にこの日、トレーニングスタッフとともに体を動かしている。「素振りはすでにやったはずだ。もちろんティーからの打撃、ケージでのバッティング練習なども状態を教えてくれるだろう」と説明するとこう続けた。「私は彼自身が自分と自分の体のことを一番よくわかっていると思う。だから彼が出ても大丈夫と感じるなら、出場しない理由はないと感じている」

出場した場合、患部が悪化する可能性もあるが指揮官は「我々がプレーできると判断したら、その可能性はないという前提だと思う。(プレーに)影響があるとは思わない。左肩で、肩の後ろ側だ。打撃に影響するとは思わない」と否定。出場可否は「彼の痛みの許容範囲次第だ。これまでも同じ状況でプレーしている選手はいる」とした。

2020年のナ・リーグ優勝決定シリーズ第7戦で本塁打を打ったベリンジャーはE・ヘルナンデスと前腕をぶつけ合って祝福した際に、右肩を脱臼したがWSは痛みに耐えて出場している。

「非常に似ているが、肩が違う。左打者にとって、右肩は左肩よりもスイングに支障をきたすと思う」。影響は最小限とした。

会見前に米スポーツ専門局(電子版)が大谷が第3戦でプレーすると報じたことについては「トレーニングスタッフや報告から判断した私の予測だ」と説明した。

大谷は26日(同27日)に本拠地ドジャー・スタジアムで行われたWS第2戦で、四球で出塁した7回、二塁への盗塁を試みて滑り込んだ際、左肩を負傷した。左手首を押さえて悶絶。起き上がることができなかった。テレビ中継のマイクによると、中島トレーナーに状態を聞かれた大谷は「肩っすね。左」と言い、外れたかどうかを聞かれると「たぶん」と答えていた。

ドジャースリードで盛り上がっていたドジャー・スタジアムは一瞬で静まり返った。ロバーツ監督は試合後に症状を「亜脱臼」と説明。MRIによる精密検査を今夜か明日に行う予定だと明かし、敵地ニューヨークで行われる第3戦以降の出場は不透明な状況となっていた。

本拠地で2連勝と最高のスタートを切ったものの、試合後のロッカーは沈痛な雰囲気。左肩を亜脱臼した大谷が戦線離脱することになれば、大幅な戦力ダウンは避けられなかった。それだけにロバーツ監督が起用する方針を示す状態であることはチームにとっては朗報だ。万全ではないかもしれないが、レギュラーシーズンは離脱者が相次ぎながらも全員でカバーして乗り切った。世界一まであと2勝。気迫の一振りと結束力で栄冠をつかむ。

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