日本共産党の田村智子委員長は28日に国会内で開いた会見で、特別国会における首班指名選挙の対応などについて言及した。
衆院選の終盤、共産党の機関誌「しんぶん赤旗」が自民党の裏金議員〝暴露〟に続き、党本部が公認しなかった候補者たちの事務所に2000万円を振り込んでいたことをスクープすると風向きが一変。自民党に逆風が吹き荒れ、現役閣僚や大物議員が落選の憂き目にあった。
しかし、肝心の共産党は公示前10議席から2減らした8議席となり、有権者の支持は広がりを欠いた。今回が党首として初の選挙戦となった田村氏は「私たちの力不足、大変、悔しい結果でした。期待に応えられなかった責任を痛感しておわびしたい」と謝罪した。
憲法54条は衆院選の投票日から30日以内に特別国会を召集しなければならないと定めており、今後は11月26日までに衆参両院で首相指名選挙が行われる見通し。
有効票数の過半数を得た議員が新しい首相に指名される。だが1回目の投票で過半数を得た国会議員がいなかった場合、上位2人の決選投票に持ち込まれる。
永田町関係者によると、首相指名選挙は来月11日で調整が進められているというが、田村氏は「自公政権に〝ノー〟という国民の審判に応える行動を取りたいと思います」と話すにとどめた。