石破茂首相は28日、党本部で開いた会見で、公示前より65議席減の大敗を喫した衆院選の結果などについて言及した。
衆院選の結果は自公両党の獲得議席が合計215議席にとどまり、過半数の233議席を大きく割り込んた。石破首相は会見に先立ち、公明党の石井啓一代表との党首会談で「非常にご迷惑をかけた」と陳謝した上で、連立政権維持の確認を行った。
その後、会見した石破首相は選挙結果に「心底から反省し、生まれ変わっていかなければならない」と険しい表情で述べた。
自民党が非公認とした候補者が代表を務める政党支部に2000万円を支給したことには「説明の仕方は、反省点として強く持っている。深く反省し『自民党って変わったね』と実感してもらうことが肝要だ」と述べた。
永田町関係者からは11月11日の調整で進められる特別国会の首班指名に関して「〝国民民主党の玉木雄一郎代表〟と書かなきゃ、政権維持ができないのではないか」との声が上がっている。
今後、ほかの野党との連携について「今、この時点で連立を想定しているわけではない。それぞれの党の主張に対して寄せられる国民の理解や共感を謙虚に受け止め、取り入れるべきは取り入れることにちゅうちょがあってはならず、まずは、よく協議することから始めなければならない」とした。
特別国会で実施される首班指名では新首相が選ばれる。自公両党が過半数割れの状態で、石破首相を選出するには野党勢力の協力が必要不可欠となっている。
「決選投票となれば、実に30年ぶりとなります。自民党内では衆院選の大敗を受けて続投を表明した石破首相に〝退陣論〟が浮上しています。首班指名で身内から〝造反者〟が出ることがないように気を配らなければなりません」と永田町関係者は指摘した。