F1のRBに所属する角田裕毅とリアム・ローソンが、27日(日本時間28日)に行われたメキシコ・グランプリ(GP)決勝でともに評価を急落させたことで、親グループであるレッドブルへの昇格争いに〝大穴〟が急浮上してきた。
レッドブルのセルジオ・ペレスの低迷に伴って、来季レッドブルへの昇格が検討されている角田とローソン。今季残りレースが昇格をかけた争いになる中で、メキシコGPではそろって失態を犯した。
角田は予選Q2で自爆した上に、決勝で1周目リタイアという衝撃の結末。一方のローソンは当のペレスと激しく競り合ってマシンを大きく損傷させた揚げ句、ペレスに対して中指を立てる愚行まで犯したことが中継映像に捉えられて大騒動になってしまった。
メキシコGPの〝共倒れ〟で昇格争いでは、2人とも評価が急落。そうした状況で、米メディア「ボラビップ」は大穴候補として〝第3の男〟の存在を指摘した。「フランコ・コラピントが2025年に衝撃的なオファーを受けると伝えられている。コラピントのF1での将来についての臆測は毎週高まっている。新たな報道によると、このアルゼンチン人は来シーズンに向けてレッドブルからオファーを受けた」と報じた。
英スポーツ専門放送局「スカイ」などで解説を務めるイタリア人著名ジャーナリストのロベルト・チンチェロ氏は「オファーはある。ミルトン・キーンズ(レッドブル)は彼にシートを与える可能性がある。しかし、その〝カード〟はウィリアムズのもので、彼は2年間ジュニアプログラムに所属しており、売却するつもりがあるかどうかは定かではない」とメキシコGPで指摘した。
コラピントは不振のローガン・サージェントに代わって8月末のイタリアGPから抜てきされると、アゼルバイジャンGPの8位を含めて早くも2度の入賞。その他のレースも安定して入賞争いを展開して〝神童〟の名に違わぬ好パフォーマンスを見せている。
レッドブルグループでは、角田かローソンが昇格時のRBドライバー候補としてリストアップしていたが、昇格を争う2人が低迷しているため、ウルトラCプランが浮上。同メディアは「コラピントは、まだ数レースしか経験していないにもかかわらず、F1で急速な成長を遂げている。ウィリアムズはこの若き才能を確保しようと決意しているが、将来有望なアルゼンチン人をレッドブルに奪われるリスクに直面している」とレッドブルへの大抜てきもありえるとの見解を示した。
角田は次戦ブラジルGP(決勝11月3日=日本時間4日)で巻き返したいところだが、状況は崖っぷちだ。