世界最優秀選手賞「バロンドール」(フランスフットボール誌選定)が28日(日本時間29日)に発表され、スペイン代表MFロドリ(28=マンチェスター・シティー)が初受賞した。
ロドリはマンCの一員としてイングランド・プレミアリーグ4連覇とクラブW杯優勝に貢献。スペイン代表メンバーとして欧州選手権制覇に尽力した。スペイン人の受賞は1960年のルイススアレス以来64年ぶり3人目の快挙となった。バロンドーラーは「素晴らしい夜でした。私を信頼してくれた多くの人たちに感謝したい」と喜びを語っていた。
その一方、本命視されていたブラジル代表FWビニシウス(レアル・マドリード)は2位で栄冠を逃した。ビニシウスはRマドリードの選手たちとスタッフらの約50人とともにチャーター機で表彰式の行われるパリに向かうはずだった。しかし事前に受賞を逃したことがわかったため、チーム全員がイベント参加を〝ボイコット〟した。
スペイン紙「マルカ」は「レアル・マドリード激怒」との見出しを付けて「マドリードは5時間に及ぶ予定だった特別番組をキャンセルした。現時点で『バロンドールは存在しない』という意見で一致している」と報じた。Rマドリードは表彰式で年間最優秀クラブに選出されたが、壇上でトロフィーを受け取る人はいなかった。
英「BBC」によるとミナ・ルズキ記者は「ロドリは素晴らしいチームの一員だった」と語った上で「ビニシウスは重要な試合のすべてで違いを生み出した。彼が受賞しないことに腹が立った」との見解を示した。
世界中でバロンドールの選考結果とともにRマドリード勢の不参加が物議を醸しており、大きな波紋が広がっている。