ドジャースの大谷翔平投手(30)は28日(日本時間29日)に敵地ニューヨークでのヤンキースとのワールドシリーズ第3戦に「1番・DH」で先発出場し、3打数無安打、2四死球1得点だった。チームは4―2で逃げ切り、3連勝で世界一に王手をかけた。
相手先発は右腕シュミット。大ブーイングを浴びた初回先頭は相手先発の右腕シュミットがストライクが入らずバットを振ることなく、ストレートの四球で歩いた。一死後、フリーマンが4球目の内角高めのカットボールを捉えてWS第1戦から3戦連続となる先制2ランを右翼席へ運んだ。これでブレーブス時代の2021年からWS5試合連続本塁打となり、ジョージ・スプリンガー(アストロズ)に並び、タイ記録となった。大谷は左腕を胸に当て、動かさないようにゆっくりダイヤモンドを1周した。
2―0の3回無死一塁はカウント2―1から4球目のナックルカーブをこの試合で初スイングするも空振り。5球目の外角高めのシンカーを打ち損じて二ゴロに倒れた。打球速度103・9マイル(約167キロ)と力強かった。二塁に進んだエドマンが続く、ベッツの右前適時打で3点目のホームを踏んだ。
3―0の4回一死一、二塁は3番手の左腕コルテスと対戦。フルカウントからの7球目、外角低めの88・2マイル(約142キロ)のカットボールを強振するも空振り三振だった。
4点リードの7回先頭に4打席目が回ってきた。マウンドは5番手の変則左腕ヒル。カウント2―2からの6球目、内角高めの90・8マイル(約146キロ)のフォーシームを打って三邪飛に倒れた。痛めている左肩の影響かインパクトの瞬間に左手を離した。9回一死無走者は8番手で登板した守護神のウィーバーの3球目が左足つま先に当たり、死球で出塁した。
痛みや違和感が残る中、志願出場。納得のいくパフォーマンスではなかったが、初回の四球が先制点につながった。9回二死でトーレスを遊ゴロに打ち取り、ゲームセットになった瞬間、満面の笑みを浮かべると左肩をかばってグラウンドへ急いだ。
念願の世界一まであと1勝。100パーセントのフルスイングは難しいかもしれないが、打線に大谷がいるだけでヤンキース投手陣には脅威だ。勝利だけを信じて第4戦の打席に立つ。