来月開催される「プレミア12」(11月24日決勝)に向け、井端弘和監督(49)率いる侍ジャパンが29日から宮崎市内で合宿をスタートさせた。
初日となったこの日はあいにくの雨でフリー打撃以外は室内練習場で調整となり、指揮官は「ここから戦っていく上ではポジションだったり、ピッチャーなら投げる順番だったり、おいおい(選手たちに)話していこうかなと思います」と語った。
1週間の合宿後、11月9日から強化試合を2試合を行い、同13日の豪州戦へチームを熟成させていく。その過程で首脳陣には必須の作業がある。捕手3人、内野手7人、外野手5人のメンバーで内外野の複数ポジションを守れる選手の起用法を固めていくことだ。
2019年の前回大会に参加した侍ジャパン関係者は「チームを完成させるにあたって、そのポジションがその選手にあてはまるのかどうか。前回のプレミアでは、遊撃が本職の源田壮亮も三塁や二塁をやったり。いろいろなことを想定した」と振り返る。
特に11月開催という時期を踏まえると、準備段階となる合宿中にある程度のフォーメーションをテストし、本番への備えを済ませておくことが理想という。大会中に故障者が出ることも十分考えられる。ただ、日本シリーズを戦う2球団以外の選手たちはシーズン中のような強度で体を動かしていない公算が高い。
そのため、前出の侍関係者は「時間がたてばたつほど代わりの選手を呼ぶのも難しくなる。だからいろんな選手に、いろんなところを守ってもらうことが必要。自分のチームではあまりあり得ないことだけど、このプレミアではそういうことも想定しないといけない」と強調した。
宮崎合宿以降、練習や実戦で侍戦士たちの〝適性〟を慎重に見極めていくことになりそうだ。