「頂き女子りりちゃん」こと渡辺真衣被告(26)と先月、面会した落語家・森乃石松(43)がその時の様子を本紙に明かした。渡辺被告は自身の刑期について「長すぎるよ~」と不満を漏らしていたという。名古屋拘置所職員立ち会いの下で行われた面会が実現するまでには、手紙のやりとりがあった。
頂き女子りりちゃんこと渡辺被告は、恋愛詐欺のマニュアルを販売し、自身も男性の好意につけ込み計約1億5500万円をだまし取ったなどとして詐欺罪などに問われている。4月の第一審では懲役9年、罰金800万円の判決を受けた。
さらに9月30日に開かれた控訴審では懲役8年6月、罰金800万円に減刑されたが、渡辺被告はこれも不服として上告。石松が渡辺被告と面会したのは、控訴審の判決が出る前の9月24日のことだったという。
面会に至ったきっかけは、石松が開催したトークショー。今年8月、いわゆる“パパ活不倫”により議員辞職した宮沢博行氏と「パパ活裏金元国会議員 宮澤博行見参!」と題したトークショーを大阪で開催した。
「その時、頂き女子りりちゃんにパパ活不倫を叱ってもらえたら盛り上がるんじゃないかと思いまして、ダメもとでお願いしてみたんです」
そうして名古屋拘置所に思い切って手紙を出したところ、まさかの返事が届いたという。「宮沢さん宛ての手紙を速達で送ってくれました。拘置所から手紙を出す時は検閲が入るんですけど、検閲した証拠のハンコも初めて見ました」
宮沢氏のパパ活を叱る手紙は爆笑もの。「こらー!ヘンターイ」から始まり、最後は「ちょうえき9年の女の子(魔法少女)頂き女子りりちゃんより」で締められている。石松は「イベントで宮沢さんに渡したら、『宝物にします!』と喜んでくれました」
その後、石松がお礼の手紙を送ると、渡辺被告は返事を送ってくれた。そのうち「直接お礼を言いたい」という思いが実現し、面会することになったという。それが9月24日のことだ。
「名古屋拘置所で会いました。もちろん拘置所に行くのも初めて。面会は20~30分くらいだったと思います。横に職員の方がいて、何やらメモとかしていましたね」
渡辺被告は拘置所での生活などを話していたという。「ずっと本を読んでいると言ってましたね。あと時間によってはラジオを聴いたりもできるそうです。落語が流れてる部屋もあるらしいですが、『私はまだ行ってない』と言ってました」
面会中に石松は、落語を披露した。「『蛍の探偵』という古典落語で、今はこれをやる落語家はほとんどいないんですが、オチがきれいで僕は好きなんで。10分くらいの噺を2~3分にしてやったら『すげえ!』って手を叩いてくれました」
とはいえ長い刑期に対して不満を漏らすこともあったとか。「控訴審の前で、その時は懲役9年だったんで、『9年は長いよ~』『ホリエモンさんでも2年半だよ!』と言ってましたね」
2006年に証券取引法違反容疑で逮捕された堀江貴文氏は、11年に懲役2年6月の実刑判決が確定した。その3倍以上の懲役9年という刑期に、渡辺被告は納得できないようだ。その後の控訴審では8年6月に減刑されたが、それでも上告したのは、やはり「長すぎる」という思いが強いのだろう。
石松は「刑務所に行くと、家族ぐらいしか面会できないそうなんです。でも上告したからしばらくは拘置所にいると思うんで、また会いにいこうかと考えています」と話した。