中日の打撃コーチに就任した松中信彦氏（５０）が３０日、名古屋市内の球団事務所で就任会見を行った。ソフトバンク時代の２００４年に打率、打点、本塁打の３冠王に輝いた松中コーチは「井上監督からお話をいただいて正直、びっくりしました。引退して８年になりますけど、指導したいな、教えたいなという気持ちはあった。お話をいただいた時は、やる気というか、やってやるぞというか、そういう気持ちになりました」と意気込みを語った。
中日は今季もリーグ最低の得点と貧打に泣き、３年連続最下位に沈んだ。松中氏は「バンテリンドームは日本で一番広いと思う。そういう球場で長打を打てる打者、強い打球を打てる打者を育てたいという思いはあります。ホームランだけでなくこれだけ球場が広いと足を使った野球が必要。強い打球が打てないと二塁打、三塁打を打てない」と強竜打線復活に向けて意欲満々だ。
１１月１日から始まる秋季キャンプには第２クールまで参加する予定だが「やっぱり振る力はスイングしないとつかない。今、投手の球が速いので８７０グラムぐらいの操作しやすいバットを使うようになっている。ボールが（バットに）当たるんですけど、押し込めない。振る力をもっとつけないとできないんじゃないか、というところで、この秋のキャンプと春はマスコットバットを振らせようかなと思います」と重いバットでスイング力アップを図るつもりだ。
ソフトバンクの王会長からも「頑張ってこい」と激励を受けたという松中打撃コーチは「自分のバッティング技術というものでいくつか引き出しはあると思います。それを存分に選手に指導していきたい」と熱く語った。