川口オートのSG「第56回日本選手権オートレース」が30日、幕を開けた。初日8Rでは中村雅人(43=川口)が逃げて好発進を決めた。
1番車の中村はスタートタイミング・コンマ04とタイミングを攻めて1コーナー先取り。藤岡一樹の猛追を振り切った。「スタート行けたのが良かった。同じ1番車の飯塚優勝戦は隣の有吉(辰也)さんに行かれたし、もう1車見えた。でも今はいなかった。あれっと思った。いつもこれくらい切れれば」と抜群の飛び出しを勝因に挙げる。
前節の飯塚GⅡオーバルチャンピオンカップ優勝をはじめ、近況は4節連続優出中と好調だ。8月の伊勢崎SGオートレースグランプリあたりから調整方法を変えてきたことがその要因にある。
「自分の固定観念の調整を捨てて、調整の幅を広げるというか、もっと違う方向性のセッティングを試してきた。それが今につながり成績も上がってきたし、飯塚ではバチッとハマった。でも、ここまでくるのに時間がかかるんだよね」と話す。中村は部品交換に頼らず仕上げていくタイプ。大舞台で戦うためにも発想の転換を自らに課し、調整手腕に磨きをかけている。
前検日は雨が降り、初日も朝練でも雨。だがレースは晴れて良走路になった。ぶっつけの晴れ仕様で臨んで勝ち切るなど、状態はいい。「もう少し合わせられる部分はあるかな。雨上がりで上滑りする走路でも、もう少し食いついてくれれば。少し伸びが足りないし、滑りにつながっている感じ」。現状に満足せずさらなる機力アップを狙い、連勝を目指す。