柔道女子63キロ級で五輪3大会連続出場の高市未来(30=コマツ)が30日、現役引退を発表した。
高市はこの日、都内の講道館で行われたウクライナ人選手との柔道交流会に参加。そこで報道陣からの取材に応じ「本日を持って現役を引退することになりました。現役生活を振り返って少し悔しさもある。今は柔道を違う目線で見て勉強していきたい気持ちが強い。(今後は)日本柔道の発展に少しでも力になれるように頑張りたい」と説明した。
東京五輪から混合団体で、2大会連続で銀メダルを獲得。パリ五輪では個人戦で自身初のメダル獲得を狙ったが、2回戦敗退に終わった。
引退を決断した理由について「(パリ)五輪が終わった時点で、気持ちが次に向いてなかった。少し時間がたって『まだやりたいかも』というのが少し心にあって、先月(9月)まで悩んでいた。10月に入ってから少しずつ『やっぱり頑張れない』と思った」と明かした。
悔し涙をのんできた五輪については「本当に高い壁だった。そこ(五輪)に向けて全てをかけて挑んだし、そこに向かっていった過程はすごく有意義な時間だった。苦しいことも楽しいこともたくさんあったし、そういう気持ちになれたのは普通じゃできないことだと今は感じている。サクセスストーリーじゃないけど、成功して(現役生活を)終わりたかったけどそうはいかなかった。これからもそういった感情とか経験も(コーチとして)生かしていきたい」と語った。
今後は所属先のコマツでコーチを務める。