巨人の横川凱投手(24)が30日に母校・大阪桐蔭野球部の同期への思いを明かした。3年時の夏の甲子園で全国制覇を果たすと、同年のドラフト会議で指名を受けた根尾(中日)、藤原(ロッテ)ら同期とともにプロの世界に飛び込んだ。一方、プロ6年目を迎えた今季は同期の一人で当時のエース・柿木蓮投手(24)が日本ハムから戦力外通告を受けた。そんな仲間たちを左腕はどう思うのか――。
今季の横川は5月上旬からファーム暮らしが続いたが、9月7日に一軍再昇格。先発と救援で12試合に登板して3勝1敗、防御率0・94の成績でCSでも1試合に登板し、1回無失点と大舞台で仕事を果たした。
そんな横川もプロ入りから6年。全国優勝を成し遂げた2018年の夏の甲子園のメンバーで「黄金世代」とも称された。根尾、藤原、柿木らはそれぞれ別の球団に進んだが、当時エースだった柿木が今オフに戦力外通告を受けた。
旧友を気遣い、いまだに連絡を取っていないという横川は「どのタイミングで連絡するのが一番いいのかなと考えていて…。直接会って話すのが一番なんですけど。そうすれば気楽に話せるんですけど、秋季練習などもあってなかなか…」と複雑な胸中を告白した。
全国制覇から6年がたっても、柿木は何物にも代えがたい存在だったという。
「大阪桐蔭のエースとして引っ張ってくれてましたし、僕の中では高校の時からすごい頼れる存在で。下級生の時からしっかり結果を出して、大阪桐蔭の背番号1を背負って、僕らの代を背負ってマウンドに立ってくれていたので。それを自分は全然できなかったですし、僕にとっては憧れの存在…。その気持ちは今でも変わらないです」
柿木だけでなく、苦しみながら奮闘し続ける根尾や藤原、そして野球部の同期たちへの思いも変わらない。
「今はもう野球をやってない子たちとかも同級生にたくさんいるんです。もちろん自分はしっかりこの舞台で活躍するのは目標であるので達成したいですけど、いろんな分野でみんな頑張っていると思うので『同期の中で一番活躍してやる』という気持ちではなくて…。いろんなことがあると思うんですけど、みんなで助け合って頑張っていきたいと思っています」と静かな口調ながらも熱い思いを吐露した。
遠く離れた地で頑張る仲間たちに負けないためにも、横川は巨人でさらなる高みを目指す。