ボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)がIBF&WBO同級1位サム・グッドマン(オーストラリア)との防衛戦(12月24日、東京・有明アリーナ)を控えるなか、モンスターの〝元対戦候補〟への風当たりが改めて強まっている。
元東洋太平洋スーパーバンタム級王座・和気慎吾氏が、ユーチューブチャンネル「和気慎吾 リーゼントボクサー」の中で元世界3階級制覇王者ジョンリル・カシメロ(フィリピン)の失態について取り上げた。
カシメロは13日に行われたサウル・サンチェス(米国)とのスーパーバンタム級10回戦で1ラウンドTKO勝ち。しかし、前日計量で2度の体重超過を犯し、日本ボクシングコミッション(JBC)から1年間にわたって日本で試合をすることを禁じられた。
和気氏は「計量よ…何やってくれてんの、アイツ。本当に」とあきれ顔。カシメロは当日計量で何とか試合にこぎつけたものの「そんなのアリだったら、何でもアリだよね。良くないよね」と〝プロ失格〟の烙印を押した。さらに、和気氏の目から見て、体重超過以外にも許せない行為があったという。
「勝った瞬間に陣営がリングの上にウワーッと上がって、思い切り水をワーッとやったりさ。やりすぎよ、アレは。どのツラ下げて、そんな喜べるんだよ」と怒り心頭。「これが文化の違いなんですかね。日本人だったら、そんな絶対、喜ばないね。(日本人なら)本当に深く反省して…」とカシメロ陣営の態度に疑問を投げかけた。
かねてカシメロは井上との対戦を熱望。日本で試合禁止となった以上、海外の試合でランキングを上げ、指名挑戦者になるしか対戦の望みはない。和気氏は「そのころには(同階級に)井上尚弥がいるのかどうか…」と〝問題児〟に冷ややかな視線を向けていた。