窮地のJ1浦和で、元日本代表MF原口元気(33)が救世主の期待を集めている。
明治安田J1リーグが30日に行われ、ともに残留争いに巻き込まれている名門同士の対決となった浦和―横浜戦(日産ス)は0―0の引き分けに終わった。浦和は約4か月ぶりの連勝を逃したが、低迷打破へ光明も差している。それが原口の存在だ。
9月に古巣へ復帰した原口は徐々に出場時間を増やしてチームに順応。この日は後半18分から切り札として投入されると、同43分に絶妙なクロスを入れてFWチアゴ・サンタナがゴールネットを揺らす。これは惜しくもオフサイドでゴールは認められなかったが、強烈な存在感を発揮した。
浦和復帰後はスコルジャ監督から守備的MFでの起用を打診されたが、得意とする前線での起用を直訴。「ずっと話をしていた。最初はボランチで使いたいと言われたけど、自分の中で前でやりたいという気持ちがずっとあったので…。やっとちょっとずつ前でという考えになってきてくれた」と証し、この日は希望する左ウイングでのプレーがかなった。
「やっぱり左でやるのは楽しい。オフェンシブで出ると楽しいし、久しぶりにワクワクできた。僕にとってもおもしろいチャレンジ。アタッカーとしてやりたいので楽しみ」と声を弾ませる。そして「ウイングは年をとると難しくなってくるポジションだけど、30代でもできるというのを見せていけたらいい」と強い意欲を見せた。
2018年ロシアW杯で西野ジャパンを16強に導いたストライカーが、現在12位と低迷する名門の救世主となるか。