ソフトバンクは31日のDeNAとの日本シリーズ第5戦(みずほペイペイ)に0―7で完敗。2夜連続で零封負けを喫し、2勝3敗で崖っぷちに立たされた。
またしてもホームが遠かった。相手先発・ジャクソンに初回に3者連続三振を奪われるなど、6回まで三塁すら踏めなかった。第3戦の2回から26イニング連続無得点となり、シーズンで12球団トップの得点力を誇った打線が、この大一番でまさかの大ブレーキ。試合後の小久保監督は「(ホームで)最後の試合の3連戦だったので、そこで勝ちを見せることができなかったのが残念」と話したが、その一因となっているのが不動の4番・山川穂高内野手(32)だ。
山川は敵地・横浜での第2戦で本塁打を含む3安打3打点と爆発したが、福岡に戻ってきてからは実に12タコと低迷。今季の本塁打&打点の2冠王のバットが湿っていては、なかなか得点も望めない。本人は「打撃は微調整が必要。でも、大きくは変えられないので調整しながら。また投手も変わるので対応していく」と話した。
先発陣では有原とモイネロと二本柱が控えているものの、得点できなければ勝利も得られない。主砲、そして4番としての重責や気負いが〝足かせ〟になっているのか。
「そういうのは意味ないですね。それを思って結果が出たことがほぼないので。CS打ちましたけど『俺が絶対打ってやる』と思ってはない。やっぱり技術論なので。いつまでたってもそこは技術の修正、修正」
チームが追い込まれたからといって劇薬となる打開策があるわけではない。気持ちで打てるわけでもなく、最後に頼れるのは磨きをかけ続けた「技術」のみ。「とりあえず今日、明日考えて。バット振る時間もあるので、修正です」と言い残した山川をはじめ、強力打線は土壇場で目覚めるのか。