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【阪神】藤川監督がのぞかせた〝鬼の顔〟 「気持ちがない選手」はファーム強制送還も

東スポWEB 2024年11月1日 5時10分

覇気なき者は鳴尾へ帰れ――。阪神・藤川球児監督(44)が〝没頭の秋〟をナインに厳命した。

チームは1日から始まる秋季安芸キャンプに向け、指揮官の生まれ故郷でもある高知県へ出発。若き虎将は10月31日の移動前に「今回のキャンプのテーマは『没頭』。一心不乱に。若い選手なら周りが見えないくらいの経験ができる限られた時間。そういう心境になれる選手が一人でもいれば、彼らは強くなることができる」と語り、徹底した鍛錬の日々を課す構えを示した。

物腰も口調も、これまでと変わらず終始穏やか。だが、口にしている言葉そのものはシビアだった。指揮官が求める姿勢を見せられない選手がいれば「そこは各担当コーチには投げています。(ファーム・鳴尾浜に残留している)平田二軍監督も『いつでも帰らせてくれ』と。これはプロである以上、あるかもしれない。コーチに首根っこをつかませてまで、気持ちがない選手に『何とかしろ』とは言う気は正直ない」。キャンプ中であろうと、ファームに容赦なく〝強制送還〟することも辞さない考えだ。

広島・新井監督やDeNA・三浦監督に代表されるように、現代の球界は「しからずに、褒めて伸ばす」スタイルの指揮官が主流派を占めている。選手、コーチのみならず、時には他球団に対してまで苦言を呈した岡田前監督は、いまや〝絶滅危惧種〟。藤川監督も指揮官に就任して以降、個々の選手に紳士的な態度を貫いてきたが、秋季キャンプからは内に秘めていた厳しさをいよいよ表に出すのかもしれない。

1965年以降、阪神が春秋のキャンプ地として使用してきた安芸市営球場は、歴代の虎戦士たちの血と汗と涙がグラウンドに染み込んだ聖地。現役時代は「体から湯気が出た。帽子のツバからは汗が垂れた」ほど鍛錬に没頭していたという藤川監督だけに、妥協を許す余地などない。

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