ウィリアム皇太子の新ドキュメンタリーが放送され、視聴者を感動の渦に巻き込んだが、ヘンリー王子は「負け惜しみで目がくらんでいる」と王室専門家が指摘した。英紙ミラーが31日、報じた。
皇太子の2部構成ドキュメント「プリンス・ウィリアム:ウィ・キャン・エンド・ホームレスネス(ウィリアム皇太子:私たちはホームレスをなくせる)」第1部が10月30日、英ITVで放送された。あらゆる形態のホームレスを根絶し「まれで、短期間で、二度と起こらないようにする」ための青写真を描くことを目指す「ホームワーズ・プログラム」の詳細を皇太子自身が説明した。
番組では、ホームレスの窮状に初めて光を当てた亡き母ダイアナ妃の活動をウィリアム王子が再現する様子が映し出された。ホームレスシェルター「ザ・パッセージ」でボランティア活動を行ったり、慈善団体や家主らと会合を開いたり、かつてホームレスだった人間をウィンザー城に招いて話をしたりする姿が映し出された。
王室専門家で歴史家のテッサ・ダンロップ博士は、今回のドキュメンタリーはウィリアム皇太子をまったく新しい光で描いたと語った。疎遠になっている弟のヘンリー王子が回顧録「スペア」で描写したウィリアム王子とはまったく違い、感動的な光景が次々と展開された。同氏はヘンリー王子の誤りを指摘する内容だったとも語っている。
ダンロップ博士は「ヘンリーは、自分の兄に対して嫉妬と負け惜しみで目がくらんでいただろう。彼にとってこれ以上の間違いはなかった。昨夜、ウィリアムはダイアナ妃の真似をした。同じ大きな目つき、社会で目に見えない人々に、目が見えると感じる能力と誠実さ。ウィリアムは自ら喜んで認めたように『母のやり方を参考にした』のだ」とも指摘した。
さらには「最近は国王とキャサリンが、がんと闘病していることでウィリアムは影が薄く、長い間近づきにくい人物だと思われていたが、昨夜は事実を正す機会となった」とも補足した。
ドキュメンタリーの評判でも兄に遅れをとったヘンリー王子の心境は想像に難くない。