英国の変装名人の万引き常習犯が、裁判所命令でカツラの着用を禁止された。グロスターシャー警察が10月31日、ホームページで発表した。この画期的な裁判所判断を英一流メディアのBBC、インディペンデント、ガーディアンなどが一斉に報じた。
グロスター市在住のハンナ・ロバーツ(33)は、万引きの常習犯として知られる。
すでに同市の非営利ビジネス犯罪削減パートナーシップ「シティー・セーフ・スキーム」によって、加盟店への入店を禁止されている。しかし、さまざまなカツラを着用するなど変装し、入店し、窃盗を繰り返していた。
店舗スタッフや警備員に見つかっても、ロバーツは暴言を吐き、盗んだ品物を持って逃げ去って来た。警察にとって悩みのタネだった。
今月初め、チェルトナム治安判事裁判所のグロスター治安判事らはロバーツに犯罪行為命令(CBO)を言い渡した。先の加盟店への立ち入りを法的に禁止した上で、外見を変えるカツラなどの着用も禁止した。
首に特徴的なタトゥーがあるおかげで、店舗スタッフはロバーツを簡単に認識することができるようになるとみられる。
グロスターシャー警察のアンディ・プラント巡査は「小売業界は、こうした執拗な万引き犯のせいで苦しんでいます。ロバーツはここ数か月、万引きの常習犯のトップだったが、今回の犯罪行為命令という形で彼女に対処する新たな手段ができた。私たちは万引き犯をターゲットにし、可能であれば裁判所でさらなる命令を獲得することで、市内とその近郊のビジネスを支援し続けます」と話している。