MLB機構は31日(日本時間11月1日)に136選手がFAになったと発表した。
4年ぶりにワールドシリーズ(WS)を制覇したドジャースでは、引退するダニエル・ハドソン投手(37)ら8選手の中にテオスカー・ヘルナンデス外野手(32)も名を連ねた。優勝を決めたWS第5戦では、5回に試合を振り出しに戻す中越えの2点適時二塁打もマーク。レギュラーシーズンでも154試合に出場して打率2割7分2厘、33本塁打、99打点と打線の核として世界一への原動力となった。
移籍1年目から頂点に立ち、長い戦いを終えた後もT・ヘルナンデスは「ドジャースが最優先。自分で決められることではないが、もし可能ならドジャースを選ぶ」と残留を強く希望していた。
だが、個人の思いと球団側の思惑が必ずしも一致するとは限らないようだ。今オフのFA市場で最大の目玉となるのは、ヤンキースのフアン・ソト外野手(26)。今季は41本塁打、109打点でジャッジとともに爆発的な強力打線をけん引しただけでなく、年齢も若く、新たな契約は大谷の7億ドル(約1015億円=締結当時)と同等程度に上るといわれている。
そのソトは終戦後にヤンキース残留の選択肢も含め「どのチームに対してもオープン。30球団すべてに応じるつもりだ」と移籍する可能性を否定しなかった。
米メディア「FANSIDED」は「ヘルナンデスは自分の給料以上のプレーをしてきた事実は否めない。1億ドルの3、4年契約を結ぶような選手だ」と評しつつも「今オフのドジャースはソトを獲得するという話もあり、FAで大物を追い求めているため、ヘルナンデスと契約する資金を確保できる保証はない」と指摘。「ヘルナンデスが減俸を覚悟すればロサンゼルスに残るだろう」と〝例外〟も挙げたが…。
かねて現地報道ではT・ヘルナンデスの年齢がネックとされ、長期契約にはドジャース側が難色を示しているとも伝えられる。編成側の補強方針とソトの決断によっては、振り回されることになるかもしれない。