オオタニの次はナカタニ!? ボクシングのWBC世界バンタム級王者・中谷潤人(26=M・T)の2度目の王座防衛報告会が2日、神奈川・相模原市緑区合同庁舎で行われ、将来的に中谷が同級4団体王座統一や米国の権威ある専門誌「ザ・リング」が定めるパウンド・フォー・パウンド(全階級を通じたランキング=PFP)1位などの快挙を達成すれば、同市でのパレード開催を要望するプランが浮上した。
偶然にも、1日(日本時間2日)には米ロサンゼルスで大谷翔平投手が所属するドジャースのワールドシリーズ制覇のパレードが行われたばかり。22万人以上が訪れたパレードとまではいかないが、10月14日のV2戦(有明アリーナ)でペッチ・ソー・チットパッタナ(タイ)を豪快な6ラウンドTKOで下した同市在住の中谷は、会場を埋め尽くした約200人の市民から歓迎を受けた。
同市の本村賢太郎市長は、中谷に特別表彰を授与することを明言。さらにバンタム級4団体統一やPFP1位を期待する声もかけた。達成なら大谷と同じく、ボクシング界の〝世界一〟と言っても過言ではない。その祝福イベントは、今回の報告会の規模を超える可能性は十分。同市では箱根駅伝で優勝した青学大がパレードを行った実績もある。
〝中谷パレード〟実現の可能性について、報告会に出席した「JUNTO NAKATANIサポーターズクラブ」の沼尾一喜会長に尋ねてみると「なくはないんじゃないですか。そこまでいけば」と否定せず。同市などへ開催を要望することについても「全然、大丈夫です。その時が来れば考えます」と前向きである考えを示した。
PFP9位の中谷は、同2位でスーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)との対戦も期待され、井上も先日「パウンド・フォー・パウンド1位になりたいという若者がいるので、その若者が上がって来るのを待つしかないのかな」と受けて立つ構えを見せている。
当の中谷はこの日「そこ(井上戦)に向けてというより、目標であるパウンド・フォー・パウンド1位へ向けて、引き続き強さを求めてやっていけば、つながっていくと思う。(井上が)反応してくれたこともあったので、ファンの人たちの思いがより強くなったと思う。実現に向けて、近くなってきていると思う」と反応した。
実現すれば、勝者がPFP1位もあり得る夢の対決。まさに〝ボクシング版ワールドシリーズ〟と言ってもいいだろう。果たして、相模原市民と世界一の喜びを分かち合える日は来るか。