ソフトバンクの甲斐拓也捕手(31)が今季取得した国内FA権の行使を熟考していることが3日、分かった。昨オフは球団からの複数年契約の打診を断り、単年契約を結んでいた。権利行使に備え、すでに他球団が水面下で獲得調査を進めているとみられる。
甲斐は2010年ドラフト育成6位指名で入団。13年オフに支配下昇格を果たし、17年から一軍に定着すると、18年の日本シリーズでは6連続盗塁阻止の活躍でMVPを獲得した。17年から6年連続でゴールデングラブ賞に選出され、侍ジャパンでは五輪、WBC制覇に貢献。今季は第2捕手の海野との併用で119試合に出場し、4年ぶりのリーグ優勝を支えた。通算成績は1023試合、打率2割2分3厘、62本塁打、290打点。同期入団の千賀(現メッツ)とともに育成出身から数々の壁を打ち破り、日本を代表する捕手に駆け上がった。昨年末の契約更改では、現状維持の年俸2億1000万円(推定)でサインしていた。
球団は「チームの主力。必要な戦力」と引き留めに尽力する考えだ。