新日本プロレス4日の大阪大会で、IWGP世界ヘビー級王者のザック・セイバーJr.(37)がNEVER無差別級王者・鷹木信悟(41)の挑戦を退け2度目の防衛に成功した。
今年のG1クライマックスで1勝1敗、通算戦績も3勝3敗の鷹木との王座戦は、互いに一歩も譲らない意地の張り合いとなった。2009年3月にドイツで行われた初対戦時にギブアップを奪われた胴締めスリーパーで捕獲されたザックだったが、スイングDDTからセイバードライバーで反撃に転じる。さらには裏足4の字固めからヒールも極める複合足関節で鷹木の足を痛めつけた。
ザックは鷹木のラスト・オブ・ザ・ドラゴンを浴びてしまうが、徹底した足攻めと直前に関節蹴りを繰り出していたことで九死に一生を得る。鷹木はダメージでカバーに行くことができない。一進一退の攻防から再び狙われたラスト・オブ・ザ・ドラゴンを阻止すると、投げ捨てジャーマンかさサッカーボールキックを発射。最後は水面蹴り、低空ドロップキックからの足4の字式ザックドライバーで3カウントを奪った。
試合後のリング上でザックが「次の挑戦者は誰ですか。時間ないよ」と呼びかけると、この日の第4試合でSANADAに勝利を収めていた海野翔太が登場。会場からはブーイングが巻き起こるなか「自分は挑戦者だから、何も言わない。いつでもどこでも準備はできてる。チャンピオンであるザックさんが決めてくれ」と挑戦表明を受けると「いつでもいいよ、頑張ってね」と受諾し、来年1月4日東京ドーム大会での激突が急浮上した。
ところがザックがマイクアピールを終えて大会を締めくくろうとしたところで、さらなる挑戦者候補が登場。何と米国・AEWのリコシェが姿を現し、ザックを襲撃したのだ。リコシェはAEWらとの合同興行「レッスルダイナスティ」(来年1月5日、東京ドーム)での対戦を要求した。
試合後は3者が入り乱れるような格好で乱闘となり、ザックは花道のリコシェとトラッシュトークしていたところで海野のデスライダーを浴び大の字に。来年のドーム2連戦へ向け、3者の新たな遺恨が勃発した。