9日開幕の国際大会「プレミア12」に向けて宮崎合宿中の侍ジャパンで〝挑発発言〟に注意する動きが出ている。
引き金は日本シリーズでの舌禍騒動。大方の予想ではパ王者のソフトバンクが優位とみられたが、セ3位のDeNAに26年ぶり日本一を許した。
同シリーズ第3戦を前に、同日先発のDeNA・東についてソフトバンク・村上打撃コーチが「パ・リーグにもそんなにいないかもしれないけど、宮城の方が断然いい」と報道陣に発言。鷹打線は東に7回1失点に抑えられ、SNS上ではDeNAファンを中心にエース左腕が格下に見下されたとして炎上し「村上コーチ」が一時トレンド入りする事態となった。
さらに試合中に東がファンの指笛が投球の妨げになることを球審にアピール。すると審判がアナウンスで指笛と口笛を言い間違えた。試合後には小久保監督が「口笛って何? 指笛? 笑ってしまいましたね。みんなで大爆笑していた」と発言したことも報じられた。
これらのコメントが掲載された記事を見たDeNAの選手たちが一致団結して猛発奮。それが下克上完遂の要因になったとの見解も出ている。そのため侍関係者は「日本が強いと思っていても不用意な発言は控えないといけない。相手を見下すようなことを言ってしまったら憤慨して目の色を変えてプレーしてくるだろうし。そういう意図ではなくても人によっては相手をバカにしたように見えてしまうこともある。これを他山の石としないと」と指摘する。
プレミア12の1次ラウンドで日本が入ったグループBには韓国、台湾、キューバ、ドミニカ共和国、オーストラリアと強豪がそろう。代表の1人も「うかつなことは絶対に言わないように気をつけないと。相手が海外チームとはいえ、メディアに出ると、翻訳されてSNSなどで拡散される可能性もある」。口は災いのもととならないように侍ジャパンは細心の注意を払いたい。