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【新日本】IWGP世界王者ザック・セイバーJr.が強調するサップ、レスナーとの〝最大の違い〟

東スポWEB 2024年11月5日 5時4分

新日本プロレスのIWGP世界ヘビー級選手権(4日、大阪)は、王者ザック・セイバーJr.(37)が鷹木信悟(41)を退け2度目の防衛に成功した。海野翔太(27)とのV3戦が決定的となった来年1月4日東京ドーム大会のメインで外国人選手が勝てば、19年ぶりの快挙となる。2002年度のボブ・サップ以来となる「プロレス大賞」MVPも見えてきたザックには、2000年代を席巻した超大物たちとの〝最大の違い〟がある。

NEVER無差別級王座を保持する鷹木との大一番。ザックドライバーで激闘を制したザックが試合後に次期挑戦者を募ると、この日、SANADAに勝利した海野が登場し1・4ドームでのV3戦が確実に。米AEWからはリコシェまで電撃登場し、AEWらとの合同興行「レッスルダイナスティ」(来年1月5日、東京ドーム)での対戦も確実となった。

外国人選手としてはケニー・オメガ以来史上2人目のG1クライマックス制覇を果たし、IWGP世界王座も奪取。念願だった年間最大興行のメインイベンターの座も勝ち取った。「全てを同じ年に達成することは、私にとって1998年から99年にかけてマンチェスター・ユナイテッドが3冠を達成したようなものだ」と笑みを浮かべる。

日本プロレス界最大のイベント「1・4ドーム」のメインには数多くの最強外国人たちが立ってきたが、勝利で大会を締めくくったのは2006年のブロック・レスナーが最後。ザックは「そこで勝つことができれば、自分のプロレスに対するビジョンが成功したこと、そして自分のイデオロギーに忠実であることが真の成功への最も誠実な道であることを証明することになる」と次なる目標へ闘志を燃やす。

さらに今年度のプロレス大賞でもMVPの有力候補となっている。外国人選手の同賞受賞となれば02年度のサップ以来、22年ぶり史上2人目の快挙だ。「少なくとも2回くらい技能賞を取るべきだった思うけど、プロレス大賞MVPは間違いなく私のキャリアの中で最高の1年を締めくくる完璧な方法だと思う」と意欲をのぞかせた。

今後は超大物たちの記録に挑むことになるザックは、テクニカルなスタイルに揺るぎない誇りを持っている。「私は新日本と日本プロレス界における哲学の変革を体現していると思う。それはテクニックを本当に優先するものだ。表面上は伝統的なヘビー級王者ではないように見えるが、実際にはここ数年で最もオーソドックスな王者の一人だと思う」

一方でサップやレスナーが活躍した2000年代の新日本は暗黒時代と呼ばれた側面もある。それだけに「彼らは業界の歴史に名を残す大物でプロレス以外でも成功を収めたアスリートだ。その中に名を連ねることは大きな賛辞だが、私は唯一無二のレスラーになることを目指している。20年間自分の道を忠実に歩んできたし、変わるつもりはない。私は新日本を成長させたいし〝トップスターのゲスト〟になるよりも恩返しがしたいんだ」と力強く宣言した。

〝助っ人〟ではなく〝真のリーダー〟へ。これまでにない最強外国人レスラー像を築くべく、さらなる進化を続けていく。

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