米大統領選は5日(日本時間5日夜)に投票開始となる。そんな中、共和党大統領候補のトランプ前大統領にとっていいのか、悪いのか? 元ガンビーノ一家ナンバー2だった〝サミー・ザ・ブル〟ことサルヴァトーレ・グラヴァーノ氏(79)がユーチューブやインスタグラムで「トランプは絶対に賄賂を受け取らなかった。タフガイだ」として、トランプ支持を表明した。米紙ニューヨーク・ポストが4日、報じた。
グラヴァーノ氏は、ニューヨーク・マフィアの5大ファミリーの一つ、ガンビーノ一家のアンダーボス(ナンバー2)で、後に、マフィア側から政府側に寝返った人物。ステロイド剤を使用して筋肉ムキムキの上、自分に盾突く者は何のためらいもなく殺す冷血漢だったことから〝サミー・ザ・ブル(雄牛)〟というニックネームで呼ばれた。FBIによると、自ら19人を殺害したという。
1990年に逮捕され、政府の証人保護プログラムの保護下に入り、裁判ではボスのジョン・ゴッティを含め数十人について証言した。19人殺害したにも関わらず、懲役5年だった。その後、連邦麻薬法違反容疑で逮捕・起訴され、有罪判決となり、服役し、2017年に釈放された。
グラヴァーノ氏はユーチューブで「トランプに賄賂は渡せない。分かっていた。俺はマフィアの一員だった。賄賂を贈ろうとしたが、一度も効果はなかった。一度も、全く効果がなかった。賄賂は彼にとって有利だったが、彼はそれをしなかった。個人的な金銭的利益はトランプの頭の中にはない」と明かした。
続けて「彼の頭の中にあるのは、国を正すことだ。それが男か女か、ハンサムかブスか、痩せているか太っているか、肌の色など、何も気にしない。俺が気にしているのは、彼らの政策だ。トランプはビジネスマンで、彼の政策は素晴らしいし、タフガイだ。俺は彼をギャングと呼ぶつもりだ。われわれにはギャングが必要だ」と述べ、トランプ支持を表明した。