4年ぶりのワールドシリーズ制覇を果たしたドジャースの周辺が騒がしい。
昨オフは10年総額7億ドル(約1015億円=契約締結時)で大谷翔平投手(30)、12年総額3億2500万ドル(約465億円=同)で山本由伸投手(26)を獲得するなど空前の大補強を敢行。右ヒジ手術の影響で打者専任となった大谷は54本塁打、130打点でナ・リーグ2冠を達成し、山本も故障離脱もありながら7勝2敗、防御率3・00で移籍1年目から優勝を大きく後押しした。
次なる野望は2年連続の世界一。今オフのFA市場で最大の目玉はヤンキースからFAとなったフアン・ソト外野手(26)だ。ジャッジと強烈なコンビを組み、41本塁打、109打点を叩きだした。ドジャースも獲得候補とされているが、編成上の一つの懸案は「遊撃手」。開幕からベッツが遊撃を務めたが、左手の骨折から復帰した8月以降は右翼手に転向した。
そこでかねてささやかれるのはブルワーズのウィリー・アダメズ内野手(29)の獲得だ。今季は打率2割5分1厘ながら32本塁打で、112打点はリーグトップの大谷に次ぐ2位。アダメズはFAとなり、本人はブルワーズ残留に含みを持たせつつ「自分のキャリアとやってきたことに見合うだけの公平性を保ちたい。キャリアに見合った正当な報酬を得たいんだ。何が起こるか分からないし、誰が僕と長く付き合ってくれるかなんか分からない」とも話している。
こうした状況下、5日(日本時間6日)に米メディア「ドジャース・ネーション」は「臆測が飛び交っているが、アダメズは確かに条件に合致する」とし「6年、または7年契約で年俸は1億5000万ドル~2億ドル(約228億円~304億円)と予想されている。ドジャースはベテランのミゲル・ロハスを呼び戻したが、彼はチームのバックアップ要員になるだろう」「もしドジャースがテオスカー・ヘルナンデスと再契約し、アダメズを加えた場合、トミー・エドマンが中堅手を務めることになるだろう」と具体的な起用法にも言及した。
この日からストーブリーグの開幕を告げるGM会議がテキサス州サンアントニオで始まった。今年もどんなドラマが生まれるのか目が離せなくなりそうだ。