ドジャースのワールドシリーズ優勝に大きく貢献したテオスカー・ヘルナンデス外野手(32)の動向が米メディアをにぎわせている。
加入1年目の今季は154試合に出場して打率2割7分2厘、33本塁打、99打点の大活躍。ただ、契約は1年となっており球団側は残留を要請するクオリファイング・オファー(QO)を提示し、その金額は2105万ドル(約33億円)と伝えられている。しかし、今季年俸の2350万ドル(約36億円)を下回ることとなり、T・ヘルナンデス側は減額を受け入れるか、FA市場にとどまって移籍を目指すかの選択を迫られる形となる。
本人は「可能ならドジャースを選ぶ」と語り、1日(日本時間2日)に本拠地ドジャー・スタジアムで開かれた祝賀イベントでは「みなさんのおかげで夢がかなった。世界チャンピオンにしてくれてありがとう」などと涙ながらにスピーチした。しかし、個人的な感情だけで契約が結ばれるわけでもなく、米メディアは最終的にT・ヘルナンデスがQOを拒否するとの見方を強めている。
そんな中、「MLBドットコム」ではT・ヘルナンデスをFAランキングで15位に挙げ、ドジャース残留のほかにもブレーブスとレッドソックスを移籍先の候補とした。米メディア「スポーティング・ニュース」は「ブレーブスは素晴らしい選手層を誇り、すでに層が厚い。2024年に上位進出を果たせなかったが、その最大の理由は健康状態の悪さだった」「ロースターの大半は2025年に復帰するが、外野陣の層をさらに厚くすることは理にかなっている」と伝えた。
さらに「FANSIDED」は「元ブルージェイズの外野手でWS優勝者のT・ヘルナンデスがドジャースとの1年契約を終えてFA市場に復帰した。32歳のヘルナンデスとの再会がブルージェイズにとってどれほど利益となり、ファンを満足させるかについて多くの騒ぎが起きた」と報道。
「BVMスポーツ」では「レッドソックスも移籍先と考えられているが、ブルージェイズファンにとってはマイナスとなるだろう。ア・リーグ東地区での直接のライバル関係を考えれば、彼がボストン(レッドソックス)に移籍すればライバル関係が激化するだろう」と報じた。
ほかにも候補としてタイガースを挙げるメディアもある。WS制覇の立役者の一人となったことで、T・ヘルナンデスは皮肉にも引く手あまたとなりそうだ。