11月28日で88歳の米寿を迎える里見浩太朗が、主演舞台「水戸黄門~長崎に微笑む秋の風~」(8日初日)を前に〝思い出の地〟名古屋・御園座で6日、会見を行った。
助さん役の原田龍二ら主要キャストとともに臨んだ里見は「私の舞台人生はこの御園座から。原点といっていい舞台。53年前、美空ひばりさんと一緒にやったんですよ。そこからいろいろありましたが御園座公演は生涯の1ページです」と振り返った。
65歳で初めて黄門役を務めたが、当時は「歩き方が若い、目が光りすぎているとか若さを消すのに苦労しました。おじいちゃんの匂いがなかなかでなかった」など苦労した。ようやく納得できる匂いが出せるようになったのは75歳ごろだったという。
その一方で主演を務め続けるには肉体的、精神的な若さが不可欠。若さを維持する秘訣は「なんでも楽しんでやること」。同士もいる。10月に一足早く88歳を迎えた北島三郎が歌う姿をこの日、テレビで見た。「今、サブちゃんに電話して、重なったな、お互いという会話をしたんです。米寿というのは一つの区切りではあるけど、私たちがテレビ、舞台、ゴルフを年を忘れて一生懸命楽しんでやっていることが元気さをもたらしてくれるんじゃないかな。まだまだ頑張ります!」。繰り出したガッツポーズにはパワーが溢れていた。
ゴルフでは18ホールを年齢以下のスコアで回るエージシュートにも挑戦中。「狙ってます。前半(ハーフ)でいけるかなというときもある」というから驚く。
舞台後の第2部には歌謡ステージもある。心身ともに充実する里見が名古屋で見られるのは13日までだ。