フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦NHK杯(8日開幕、東京・国立代々木競技場)に出場する男子の鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)が〝心理戦〟を仕掛けた。
今大会がGPシリーズ初戦となる北京五輪銀メダリストは7日、会場で行われた公式練習に参加。4回転サルコー、4回転―3回転の連続トーループ、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)などを着氷させた。「昨日、今日とすごくコンディションの良い状態で練習が積めている。試合自体は楽しみ」と手応えを口にした。
この日は今大会で組み込む予定のない4回転ルッツにも成功。「観客席にいろんな関係者の方が座ってたので、これはアピールした方がいいかなと。練習しているんだなとアピールするためにやった」と狙いを説明した上で「フリップほどまだ安定はしていないけど、数本飛んだら1本降りるような感じで、少しずつ感触はつかんできている。年内はわからないけど、年明け頃にフリーに入れられたらいいなと思って練習をしている」と明かした。
今季はミラノ・コルティナダンペッツォ五輪のプレシーズン。ライバルたちに自身の存在感を示す必要がある。「今後4回転ルッツを入れる欲があるとアピールする部分でも大事だなと。来年の五輪に向けて自分の存在をアピールできたら」。真冬の祭典への争いは早くも始まっている。