自民党(石破茂総理総裁)は7日、衆院選を受けた両院議員懇談会を党本部で開いた。
衆院選では選挙前から56議席を減らして191議席。連立を組む公明党と合わせても過半数に届いていない状態だ。来週11日に召集される特別国会で結束をはかるため、懇談会には所属議員200人余りが出席した。
冒頭、石破首相は重苦しい雰囲気が漂うなかでマイクを握ると「多くの同士が議席を失う結果となり、痛恨の極みだ。私が総裁に就任して比較的高い支持をいただいたのは『自民党に国民の声が届いていないところを改めよ』という期待もあったと思う。総裁就任後、足らぬところが多々あり、本当に深く反省し、おわびをしなければなりません」と陳謝した。
使途不明瞭で国民から批判の声が上がっている旧文通費や政策活動費の問題には「きちんとした答えを早急に示すことが私どもの責任だ。国民の皆さまの声を真摯に受け止め、自民党は今度の選挙結果をきちんと受け止めたと思っていただくことが肝要だ」と語った。
今度の懇談会は石破執行部に不満を持つ所属議員たちへの〝ガス抜き会〟との見方も出た中、石破首相は「いろんなご意見には、より謙虚にていねいに耳を傾けたいと思います。お声を決して無駄にすることがないようにした」とした。
ここで報道陣たちはシャットアウト。懇談会は2時間が経つと、途中退席した議員たちが続々と党本部1階フロアで取材に応じた。
衆院選の千葉5区では落選、重複立候補していた比例南関東ブロックで復活当選をした英利アルフィヤ氏は「全員が同意していることは『(選挙戦)最後の2日間で2000万円支給問題があって、大幅に風が変わった』ということです。それに対して所属議員も(党執行部から)この場での説明が欲しいと。そして『多くの同士が(当選して)上がってこれなかったことを考えてほしい』という意見があった」と振り返った。
結局、懇談会は3時間以上におよんだ。出席者によると、石破首相は所属議員の意見に対する回答を明確に示さなかったという。