自民党の青山繁晴参院議員(無派閥)は7日に党本部で開かれた両院議員懇談会に出席。衆院選で大幅に議選を減らし与党過半数割れの危機的な状況を受けて石破茂首相に「潔く辞意を表明すべきだ」と主張した。
懇談会は冒頭に石破首相が衆院選の結果について陳謝した後、報道陣を完全シャットアウトし非公開で3時間以上におよんだ。出席した議員によると、大半の議員たちは「内紛をしている場合ではない」「一致団結して難局を乗り切るべきだ」との声が上がり〝石破おろし〟に至らなかったという。
そんな中、青山氏は懇談会の終了後、報道陣の取材に対し石破首相に辞意表明を強く求めたことを明かした。
「政権選択選挙で負けたのに責任を取らないのでは、自民党が民主主義を掲げることはできない。石破総理大臣のもとで来年夏の東京都議会議員選挙と参院選を行うことが民意だとは思わない。補正予算を成立させ、その直後に潔く(年内に)辞意を表明すべきです」
この青山氏の主張にほかの議員からも、衆院選に負けた責任の明確化を求める声が上がったという。
「『(石破首相は)辞意表明すべきだ』と言ったのは私1人です。ただ、『責任が明らかになっていない』という言い方で僕に同情された人は7~8人いました。若手とは限らない」
総会会場のひな壇には石破首相、森山裕幹事長などのほかに総理経験者の麻生太郎氏や菅義偉氏の姿があった。
青山氏は「総理経験者は例えば麻生さんが、最初からずっと目をつぶっていたけども発言は一切なかった。石破さんもなかった。岸田さん、麻生さん、菅さんとかは発言がないです。個人的には麻生さんが最初から最後までいたのは意味があるんじゃないか。石破総理は、かつて麻生さんが都議選で負けただけで『辞めなさい』と、安倍さんの時は参院選で負けておっしゃいましたよね、今度はご自身が政権選択選挙の総選挙で負けているわけです。それで辞意を表明されないのは誰が見てもおかしいです」と批判した。
石破首相は青山氏の主張に何と答えたのか。「(総会)最後の総理の発言では『課題があるんだ』としかおっしゃっていない。前にも言ったことしかおっしゃっていない。答えていただいたとは、私は考えていない」と青山氏は語った。