「頂き女子りりちゃん」こと渡辺真衣被告(26)がだまし取った金と知りながら、ホストクラブでの支払いを受け取り組織犯罪処罰法違反(犯罪収益収受)などの罪に問われた元ホストの田中裕志被告(27)の判決公判が7日、名古屋地裁で行われた。田中被告には懲役3年、執行猶予5年、罰金80万円、追徴金1079万円の判決が言い渡された。
この判決にホスト被害家族を支援する「青少年を守る父母の連絡協議会(略称・青母連)」代表の玄秀盛氏は「執行猶予はホストに免罪符を与えたようなもん」と疑問の声を上げた。
起訴状によると田中被告は東京・歌舞伎町で狼谷歩(かみや・あゆむ)と名乗り、ホストとして活動した2021~22年に客の渡辺被告からだまし取った金と知りながら飲食代として現金計3850万円を受け取った。
渡辺被告はSNSで出会った男性3人から計約1億5000万円以上を搾取し、その手口を記したマニュアル本を販売。4月の第一審では懲役9年、罰金800万円の判決を受けた。9月の控訴審では懲役8年6月、罰金800万円に刑がやや軽くなったが、不服とし上告している。
渡辺被告の懲役8年6月に対して、田中被告は執行猶予。近年、客に売掛金と称する多額の借金を背負わせ、売春などを強要する悪質ホストが社会問題化している。女性の自己責任、自業自得といった声もあるが…。
玄氏は「ホストに入れ上げた末の犯行だと思われている。(実情は)ホストが主犯で、りりちゃんが従犯みたいなもん。実刑は受けないといけない、3年でも。実刑ということに意味がある。そうじゃないと執行猶予=免罪符となって、(他の悪質ホストが)ビビらずにやるわな。一番の原因のホストをやらない限り、こういう問題はなくならない」と危惧した。
ただ玄氏もこのまま黙ってはいない。現在、ホスト被害家族による集団訴訟を準備中。ホスト問題の闇に再び光を当てるつもりだ。