フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦NHK杯最終日(9日、東京・国立代々木競技場)で、男子の壺井達也(シスメックス)が初の表彰台を勝ち取った。
ショートプログラム(SP)3位で迎えたこの日のフリーは冒頭の4回転サルコ―3回転トーループの連続ジャンプを着氷させて波に乗ると、ほぼノーミスの演技で観衆を魅了。166・50点をマークし、合計251・52点で3位に入った。演技後に渾身のガッツポーズを見せた壷井は「本当に練習してきたことがしっかり本番でいつも通りにできて、本当にうれしい」と声を弾ませた。
今大会に向けては〝同門〟で世界女王の坂本花織(シスメックス)と鍛錬を積んできた中で、ひたすら曲かけ練習をこなしてきたという。「詳しくはかおちゃんに聞いてほしい」と苦笑いを浮かべながらも「フリーは1回通すだけでも結構体に来る部分もある。その中でももうできないというところから何回も曲を入れて、自分の限界を超えるような努力をしてきた」と自身の軌跡を振り返った。
1つの成果を残したが、今後も戦いは続いていく。「まさか本当に表彰台に乗れるとは思っていなかったが、この表彰台を自信に変えていきたい」と決意を新たにした。