【病院通いになる前に健康寿命を伸ばす! プレメディカルケア】
スポーツトレーナー・永井正彦氏が実際の相談事例をもとに解説する健康アドバイス企画。今回の相談内容は、突然やってくる「脳梗塞」に対するケア方法です。
【お悩み】同僚が脳梗塞で倒れて現在リハビリ中です。何の前触れもなかったんですが…。(50代男性)
【アドバイス】体をいたわるためには日々のケアと同時に“気づき”も大事です。
【解説】相談に来られた男性によると、同い年の同僚が社内で脳梗塞で倒れて左半身にまひが残り、半年間のリハビリ入院になってしまったとのこと。昼食を一緒に食べた時にはいつも通りだったのに、会議中にいきなりろれつが回らなくなったとショックを受けていました。
脳梗塞は要因を正確に特定することが難しいのですが、日々のケアとして意識しておきたいことは以下の3つです。
①血液をスムーズに循環させること
②血液の状態を良くすること
③心臓に不整脈が頻繁に起きていないこと
血流が詰まることなくスムーズに循環するためには、ドロドロ血液ではなくサラサラ血液であることが理想です。
男性には1日最低1・2リットルの水を摂取することと、タマネギを積極的に食べるよう伝えました。疲労回復にも効果があるタマネギは、中性脂肪や悪玉コレステロールの代謝を促し、血栓ができにくくなるパワーフードだからです。タマネギが苦手な方なら、皮を天日干ししたタマネギ皮茶がおすすめです。甘くて飲みやすく、不整脈の予防にもなります。
足首が固まっていることで体が硬直し、脳梗塞を引き起こすケースもあります。
下肢の血流を良くするためには、つま先とかかとの上げ下ろし、足指をグーにしてパッと開く運動といったエコノミー症候群防止ストレッチが効果的です。椅子に座ったままできるので、自宅でも職場でも行えます。
体をいたわるためにはこうした日々のケアと同時に、気づくことも大事です。鏡を見て「にっ」と笑った時に両サイドの口角が同じ高さで上がっているかどうか。両目を閉じてスッと開けた時に眼球に違和感がないか。口をすすぐ時、含んだ水を左右に移動させる時に口からこぼれないかなど、わずかな異変でも気づくことができれば、迅速に対処することができます。