女子プロレス「スターダム」の〝欲深き黒虎〟ことスターライト・キッドがワンダー王者のなつぽい(29)からピンフォール勝ちを収め、同王座へ照準を定めた。
10日のTKPガーデンシティ千葉大会ではなつぽい、吏南、向後桃と4WAYバトルで激突。なつぽいと好連係を炸裂させる場面もあったが、キッドのドロップキックが王者の闘志に火をつけた。
額を突き合わせてにらみ合うと、キッドはなつぽいの右脚に集中攻撃を浴びせ執拗に攻め続けた。最後は吏南にダイビングダブルニードロップをくらいもん絶するなつぽいに、キッドがタイガースープレックスを敢行。王者から完璧な3カウントを奪った。
かつてハイスピード王座を奪い合ってきた2人は、今年5月の「ALL TOGETHER」(日本武道館)でタッグ「チーム両思い」を結成した。なつぽいの属するユニット「コズミック・エンジェルズ」へ勧誘されていたキッドだったが、7月に「ネオジェネシス」に合流。たもとを分かつと再びライバル関係になった。その後、なつぽいがワンダー王座を戴冠し、同王座を狙うキッドは挑戦の機会をうかがっていた。
試合後、マイクを持ったキッドは「なつぽいから3(カウント)取っちゃった。これでようやく最後のピースが埋まった気がするよ。なつぽい、私の目標は変わってないからね。また改めて」と不敵な笑み。はっきりとした挑戦の言葉こそ口にしなかったが、ベルトを掲げた白い王者に詰め寄りにらみつけた。
一方、リング上で無言を貫いたなつぽいは、バックステージで「キッちゃんの覚悟、わかってるよ。いつでも待ってる」と歓迎。だが、その直後に翌日の後楽園大会で行われるタッグリーグ「ゴッデス・オブ・スターダム」ブルーゴッデス公式戦で対戦する因縁のテクラに襲撃された。