阪神・森下翔太外野手(24)が、侍ジャパンで堂々の4番デビューだ。10日の強化試合・チェコ戦(バンテリン)に「4番・右翼」で先発出場した若虎が、初回、いきなり大仕事をやってのけた。
3番・辰己(楽天)が四球を選んで二死一塁。ここで打席に立った森下は、チェコ先発・サトリアの111キロのチェンジアップをフルスイング。高々と舞い上がった打球は、グングン伸びて左翼スタンドに突き刺さった。
ゆっくりとダイヤモンドを一周し、ベンチの侍ナインと笑顔でハイタッチ。「とにかくランナーを返すことだけを考えて打席に入りました。少し泳ぎ気味でしたが、入ってくれてよかったです」と興奮気味に先制2ランを振り返った。
プロ2年間で4番に座ったのは、今季8月13日の巨人戦(東京ドーム)での1度だけ。それでもプレッシャーを感じさせない一振りでチームに流れを呼び込んだ。さらに6回二死の第3打席では2番手・セナイのスライダーを右中間へ運び、2夜連続のマルチ安打。シーズン中と変わらない勝負強さを見せつけた。
前日(9日)の同カードでは「6番・右翼」で出場し、6回に左前適時打を放つなど、4打数2安打1打点をマーク。今季リーグ3位の得点圏打率3割5分1厘を記録した虎の背番号1は、お立ち台で「少ないチャンスをモノにできたのでいい結果につながった。(得点圏の強さが)持ち味なので、明日も本戦でもしっかり打っていきたいなと思います」と語っていたが、まさに有言実行の大活躍だ。
チェコとの強化試合では、2試合連続で井端監督の起用に応えた森下。13日のオーストラリア戦(バンテリン)から始まる「第3回プレミア12」に向けて、猛アピールに成功した。