ロシアで退任するバイデン大統領が主人公のコメディー番組「グッバイ」が10月末にスタートした。
ロシアのTNTチャンネルの公式サイトによると、バイデン氏がロシアに対する制裁がなぜ機能しないのかを知るために秘密裏にロシアに潜入するが、パスポートをなくしてしまい、帰国できなくなることからスタートする。そして、ロシア愛国者と親しくなり、新しいパスポートを購入するために、旧ソ連時代のアパートに住みながら、普通学校の英語教師として職を得る。一方、CIA工作員はバイデン氏によく似たロシアの年金受給者イワノビッチを米国に連行し、バイデン氏を偶然の人物交換の犠牲者となる老人として描く。
プレスリリースでは、ロシア滞在中、バイデン氏の演じるキャラクターは「われわれの現実に浸り」「ロシア人の心を理解する」だろうと、説明している。
バイデン氏を演じるのは、ロシアの俳優で歌手ドミトリー・デュジェフ(46)。公式サイトで「セットでも、私たちは皆、とても面白いシリーズを作っていると思っていました。さらに、私たち自身、つまりロシアとここに住む人々の観点から見ても、非常に勉強になります。私たちは、私たち自身の本質的な性質、現れ、行動、論理性、創意工夫を見ることができます。オープンでブラックではないユーモアを備えた本物のコメディーです」とコメントしている。
しかし、ロシアで活動禁止となっているモスクワ・タイムズ紙は先日、「このシリーズは結局、安っぽい笑いを必死に追い求めているだけで、その過程で深みを失っているだけの、ゆるいジョークの連続にすぎない。ストーリーは煙のように薄く、登場人物の動機は風のように実体がない」と評している。