F1のRBに所属する角田裕毅(24)に関する失態の裏話を、昇格争いを展開する同僚のリアム・ローソンが〝暴露〟して物議を醸している。
親チームであるレッドブルの昇格をかけて激しい争いを展開している角田とローソン。そうした中で、ローソンによる異例の言動が注目を集めている。
オランダのモータースポーツ専門メディア「レーシングニュース365」は「ローソン、角田を『脅す』奇妙な戦術を詳細に説明」と題して、その様子を伝えた。
同メディアによると、ポッドキャスト番組「レッドフラッグ」に出演したローソンは、角田批判とも受け取れるエピソードを語った。
まずローソンは、角田のドライビングの危険性を指摘する。「1年中、練習や予選セッションで、僕がクールダウンラップをしているときはいつでも、ユウキは私を追い抜いてできるだけ私に近づこうとしているんだ」とした上で「彼が僕を怖がらせようとしていたのかどうかは分からない。ただ、彼は1年中こんなことをやっていたんだよ」。角田が練習などで不必要にチームメートである自分を追い込む運転をしていたと明かした。
そうした角田の危険な運転が、チームに〝実害〟をもたらした例も挙げる。「マカオに行ったんだけど、すごく(天候が)荒れていて『ここでレースが開催されるなんて信じられない』ってくらいだった」と天候不順でのレースで起きた出来事をこう明かした。
「僕たちは2人ともヘルムート(マルコ)から電話を受け、こう言われた。『何をするにしても、最初のセッションでクラッシュしないように。予選に向けてトラックで時間を積む必要があるから。クラッシュしないように!』」。フリー走行で絶対に事故を起こさないよう厳命されたという。
だが「最初のラップでコースに出て、それを終えてクールダウンしていると、バックミラーにユウキがやってくるのが見えた。彼の邪魔にならないようにしようとした。そして彼が僕を追い越したとき、僕の前輪にぶつかり、飛んでバリアにまっすぐ突っ込んだ。ギアボックスは外れ、車は破壊された。彼は僕のフロントサスペンションも壊したので、私はセッションから脱落した」と厳しく指摘。重鎮マルコ博士からの支持を無視して危険な運転を行い、同士討ちという最悪の結果を招いたというわけだ。
この件は表向きは角田の責任はそれほど問われなかったようだが、ローソンは「他の誰も分かっていない。みんなわれわれがちょっとした不器用な事故を起こしただけだと思っている。でも、僕は彼が何をしたのか知っている」と角田に非があったとの内情を暴露した。
昇格を争うタイミングでローソンが角田の評価を下げるような内情を暴露したことで〝揺さぶり〟との見方も。サーキット内外で激しい駆け引きが展開されているようだ。