〝大の里キラー〟に指名だ。大相撲九州場所2日目(11日、福岡国際センター)、元関脇で優勝経験者の幕内若隆景(29=荒汐)が関脇大栄翔(31=追手風)を一方的に押し出して快勝。連勝スタートを切った取組後の支度部屋では「下から突き放して前に出てよかった。久々の上位で、場所前から気を引き締めてやってきている」と充実感を漂わせた。
昨年春場所で右ヒザ前十字靱帯断裂の大ケガを負い、長期離脱。手術を経て幕下まで転落したが、地道な努力で上位総当たりの位置まではい上がってきた。幕内後半の審判長を務めた九重親方(元大関千代大海)は「今日は若隆景の相撲が一番良かった。全盛期を見ているよう。体が張って、大きく見えた。スピードもある。相手に相撲を取らせない技術の高さもある」と絶賛した。
若隆景と言えば、大の里が優勝した秋場所での直接対決が記憶に新しい。初日から11連勝と快進撃を続ける大の里に大熱戦の末、土をつけた。九重親方は「あの2人が当たるのが楽しみ。若隆景は(東前頭)2枚目か。早々と当たると思う。先場所よりも若隆景は調子がいい。大の里も常に進化を遂げているので、連敗はなさそう」と好勝負に期待を寄せた。