【女子ボートレーサー・インタビュー 湯浅紀香(26=群馬)前編】
――ボートレーサーを目指したきっかけは
湯浅 20歳になった時にボートレース桐生の本場に見に行ったのがきっかけです。母と2人で行ったんですけど、それが混合戦だったんです。男子の中に女子も混ざって戦っていて、そこに感動しました。そのタイミングでちょうどボートレーサー募集の応募が出ていて、応募しました。
――周囲の反応は
湯浅 お母さんは賛成でした。ただ、お父さんはオートレーサー(湯浅浩=伊勢崎)ということもあってケガの心配をすごくしていましたね。反対はされなかったですけど、やっぱりオートレーサーとして目の前で選手がケガをするところも見ている。親として心配してくれたんだと思います。それでも養成所時代からずっと両親は応援してくれているし、本当に感謝しています。
――ボートレーサーになる前は准看護師
湯浅 はい。1年くらいしか准看護師としては働いていないんですが、ボートレーサーになって初めて桐生を走った時に当時の同僚の方が応援にきてくれたんです。すごくうれしかったです!
――オートレーサーのお父さんからアドバイスは
湯浅 レースの心構えとかを教えてくれるわけではないですけど、私がいい成績を取ると良かったねと言ってくれます。特に8月の平和島で初優出した後には直接「おめでとう」って言ってくれました。お父さんもそうですし、家族が応援してくれていると思うとやっぱり力になりますね。オートレースの取材に行かれて父と会った時には父のこともよろしくお願いします(笑い)。
――承知しました。その平和島での初優出について
湯浅 準優2着で優出はできましたけど、準優のスタートがコンマ77だったのもあって…。優出した実感が全然ないんですよ。スタートが、あのスタートでしたから…。次はいいスタートを行って優出したいですね。できれば1着で優出がいいです! そのためにも毎節予選突破して準優に乗ることを心がけています。
――勝率は2024年後期3・84から2025年前期は5・19にジャンプアップ。その要因は
湯浅 まずはエンジン運ですかね…。とにかくいいエンジンを引き続けました。ずっと前操者さんに感謝してる感じです。ただ、回転を上げて調整するのが好きになってきて調整の引き出し自体は増えたかな。レースでも前に比べたら握って乗れるようになってきました。普通にイン逃げできることも多くなってきたし、何とか成長しているかなと思います。
――2021年12月のデビューから間もなく3年
湯浅 あっという間です。早過ぎますね。私は一段一段成長していくタイプだと思うので少しずつでいいから成長し続けたいです。まずはもっと勝率を上げて、その次に初優勝、その次に記念に出る、みたいな感じですかね。焦らずに段階をしっかり踏みたいです。
――会心のレースは
湯浅 今年3月(2日4R)の宮島で5コースからまくり差して1着が取れたレースですかね。あのレースで握っていく感覚をつかめた感じがします。
――他の選手で印象に残っているレースは
湯浅 博多のレディースチャンピオンで桜本あゆみさんが6コースから1着を取ったレースです!(即答) 普通は届かないじゃないですか、6コースって。しかも、うねる博多だし…。実は私、初1着が博多だったんですけど、博多がすごく苦手なんですよ。そこのGⅠで6コースから1着を取っていらっしゃって、本当にすごかったです。