F1レッドブルで不振のため来季のシートが危うくなっているセルジオ・ペレス(34)が、逆転残留へ向けて新スポンサーを続々獲得する〝営業攻勢〟を仕掛けている。
ペレスは年齢による衰えなどもありパフォーマンスが急降下。来季は契約が残っているものの更迭論が高まっており、姉妹チームの角田裕毅やリアム・ローソン、ウィリアムズのフランコ・コラピントなどが代役候補に挙がっている。
ペレスの続投はもはや風前の灯で海外メディアではクビ確定との観測が大勢を占める中で、ペレスが起死回生のアピールを開始。ドライビング技術ではなく、サーキット外での〝資金力〟を見せつけようとしている。
スペイン紙「マルカ」は「セルジオ・ペレスは2025年のF1シーズンもレッドブルに残留する」と指摘。その理由に「ホーナー(レッドブル代表)のチームは最近、来年のメキシコ人ドライバーの新スポンサーにゴーサインを出したという」とペレスが持ち込んだ新規スポンサーの存在があるとした。
ペレスによる営業攻勢の詳細はこうだ。
「ペレスは25年に向けて、既存のスポンサーに加えて、非常に強力な新たなスポンサーも獲得しており、レッドブルは最近、衣類や商品の製造を開始する許可を与えた。これは当然ながらホーナーを通しており、事前に生産を開始し、チームの経済部門からすべての承認を得ているタイプの契約である」と説明し、さらに続ける。
「新しいスポンサーの名前はまだわかっていないが、カルロス・スリムのグループに属するクラロ、テルセル、インフィニタム、そして何年もドライバーと付き合ってきた世界的な証券会社インタープロテクションに加わることになる。これらはドライバーのスポンサーシップであり、彼が現在の地位に留まることにのみ限定されている。そうでなければ、彼らはチームへの投資を放棄し、チェコ(ペレスの愛称)の新天地へ行くことになるからだ。リストは終わりがなく、バノルテ、キットカット、ハリスコ、ESPNスペイン語版、さらにはUberメキシコまで加わる可能性がある」。既存スポンサーに加えて、新規の巨大スポンサー獲得を取りつけて、レッドブル側に巨額マネーを約束したというわけだ。
さらに同紙は「彼の背後には1億2800万人の人口と非常に大きな潜在的市場を持つ国がある」と強調。母国メキシコを始め中南米諸国でのペレスの絶大な人気を指摘し、その営業力の高さは唯一無二の存在と称賛した。
〝マネーゲーム〟になっては角田たち他の候補は絶対的に不利。角田は実力でアピールしていくなさそうだ。