ダウンタウンの松本人志(61)が女性問題を報じた週刊文春への訴えを取り下げ、活動再開Xデーに焦点が移る。注目は長年、審査員を務めている「Mー1グランプリ」への電撃出演だ。参加芸人は「松本さんに評価されたい」と願う者ばかり。放送局としても大きな話題となるが、実現には高いハードルがあるという――。
お笑い界のキングと文春砲の法廷バトルは松本が8日、訴えを取り下げて終結した。本人は同日、謝罪声明を発表。吉本興業は同日、活動再開について「関係各所と相談の上、決まり次第、お知らせさせていただきます」とした。松本も吉本も復帰に前向きだ。
その場として、12月22日放送のテレビ朝日系「Mー1グランプリ2024」決勝(大阪・ABCテレビ制作)が挙げられる。松本は過去19回中、17回審査員を担当。2016年の第12回から昨年の第19回まで8年連続で務めている。〝Mー1審査の顔〟であり、出場コンビは笑いのカリスマを笑わせようと奮闘する。
中堅お笑い芸人に聞いても「松本さんがいるといないとでは大違い。Mー1に優勝したいという芸人よりも、松本さんに『オモロイ』と言ってもらいたい人の方が多いんじゃないですかね」という。それほど松本人志の影響力は絶大だ。
しかし、キー局関係者は複数の理由で「Mー1」での活動再開は難しいと指摘する。
「まずはスポンサー問題ですね。舞台やネット番組への出演より多くのスポンサーを納得させる必要があります。8日の謝罪声明だけで『Mー1』のスポンサーの理解を得るのは厳しいでしょう」
そもそも、テレビ各局自体も昨年の旧ジャニーズ事務所の一連の問題後、人権意識を強めるようになっている。
注目度の問題もある。仮に松本がMー1でサプライズ復帰した場合、視聴者やメディアの大半は優勝者よりも松本の一挙手一投足に注目することが予想される。これは〝芸人・松本人志〟の本意ではない。
「Mー1はあくまで出場者のもの。松本さんのお笑いに対する思いはひと一倍強く、ひとりでも多く後輩に売れて欲しい。自分が復帰して話題をかっさらえば、Mー1優勝者に面目が立たない」とはお笑い関係者。
局としても、Mー1が〝松本人志のための大会〟になることを懸念しているという。
ABCに対し、松本が「Mー1」に審査員として出演するか取材したところ、「全く未定でございます。決まり次第発表とさせていただきます」と回答した。